NHKのBS1スペシャル　コロナ危機　未来の選択
世界の知性が語る「コロナ後の未来」

この番組に登場するふたり目の女性は
戦争　大災害などに注目してきたアメリカのジャーナリストの
ナオミ・クラインさん



今回のパンデミックを機にして起こりつつある
教育や医療などでの遠隔サービスの拡大に力を入れたIT企業の動きを
危機に乗じた企業の利益の独占と懸念を示され

それよりも　今　本当に投資すべきなのは
温暖化防止をめざす「グリーン・ニューディール」だと提言し
今こそ「スローダウン」が必要だと説かれます


＠パンデミック下で進められているIT企業の利益の独占はいかがなものか？

一部の独占的なIT企業が進めている動きは
危機に乗じて民主主義的なプロセスを軽視したもので
人々の危機に際しての不安や恐怖心につけこんだ行為により
大切な権利が失われてしまうリスクがある



また　人々は今回のパンデミックにより
現代社会ではインターネットが民主主義社会の基盤であることに
否応なく気付かされたが

だからこそ
インターネットを公共のものとすべきで
民間企業に委ねていては　いけないのではないか？


＠未来のふたつの選択肢のどちらをとるか

人類がこれから進むべき先には　ふたつの道がある

ひとつは　これまでと同じで
テクノロジー企業が押し進める方策が行われる
プライバシーを監視され抑圧されている社会

人間関係はスクリーンを通じたものになり
職場では
ソーシャルディスタンスが強要され　交流が制限される
学校も同じでインターネット教育が主流となる

こうした環境では　人々は孤独　孤立を深めていく
人が人を怖れるようになり
社会が分断され　独裁者が出現する可能性もある

さらに　人との触れ合いが制限されるので
心の健康が蝕まれる可能性がある


別の道もある

今回のパンデミックは
人と人が互いにつながっていること
連帯の心を持ち　エッセンシャルワーカーへの感謝の気持ちを表し
優しい気持ちを示すことの大切さに気づかせてくれた

人を隔離するテクノロジーに投資するより
困難な状況下で　人の尊厳を大事にする社会を作るために
何をしたらよいかを考えるべきではないか？


＠人と人の関係　人と自然の関係を　作り直すビジョン

人と人との関係については
もっと互いを尊重し大切にすべきである



人と自然との関係については
新しいウイルスが出現した背景は
森林破壊　動物の生息環境の破壊であることを認識し
それらの原因である過剰な消費を改めるべきだ

重要なのは　これからの数年をどう過ごすかで
もとの生活に戻ろうとすると　感染者が増えてしまうから
社会や生活のスピードを落とさなければならない

そして　地球規模での温暖化進行などの気候危機の認識が重要で
自分たちが生きる時代を
人と自然の関係を修復する時代にしないといけない
人が傷つけてきた自然を元に戻すべきだ

気候変動に歯止めをかけるための
低二酸化炭素社会　再生可能エネルギー
これらの開発に国家や地域が積極的に公共投資を行う
グリーン・ニューディールを　もっと強力に押し進めるべきだ





＠スローダウンか競争か

これまでの文化は　スローダウンすることを認めなかった
人々が互いに競争を強いられている時代で
前進を止めたら落伍者になってしまう

今　そのペースがスローダウンしていて
互いを競争相手として見る必要がなくなり
社会にとって本当に必要なものが何かが見えてきた

人と人の関係　人と社会の関係について
考えを深める機会も得られた



こうしたゆっくりとしたペースの生活がもたらす恩恵に気づき
それを受け入れるべきだ

今回のパンデミックは　新たな世界への入口で
社会の変革を加速させるきっかけとなり
人々の価値観が変化する可能性もある



もう　昔の日常　生活に後戻りはできない

暴力的　差別　監視が横行する社会か
思いやりに溢れる　より平等で公平な社会か

連帯と助け合いにより行動する
新しい社会を作ろうとする動きが
若者を中心に世界各地で起き始めている

人々はつながり合い　創造性を発揮し　
社会を動かそうとしている
差別や資本主義の在り方が表だって議論されるようになり
新しい社会システムが求められている


おお　これは面白い！という斬新なアイデアは
正直言ってなかったかな、、

GAFAの独占への危惧
競争社会からの価値観の変換
グリーン・ニューディールの重要性
といったことが　ポストコロナのトレンドのようですね