ビオディナミ農法で用いられる 特徴的な手法について説明します

<プレパラシオン>

ビオディナミ農法では
「満月の夜に水晶の粉をまく」
「牛の角を土に埋める」
といった ちょっと怪しげな農作業が行われます

牛の角に牛糞を詰めている人

実はこれは
自然素材由来の肥料を利用して土壌を活性化する作業で
牛糞 タンポポなどを牛の角や腸に詰め
土中で寝かせたものを肥料として活用するのです

牛糞を雌牛の角に詰め
秋から復活祭の頃まで土中の一定の場所に埋めておくと
冬場の土壌と角の性質から
内部の微生物の活動が活性化されます

畑に埋められた牛の角

土壌の微生物の活動が促進されて
養分が根に行き渡りやすくなり
腐植土が豊かになりミミズの活動も活発になります

また 雌牛の角に珪石を詰めて 肥料に用いたりもします

牛の角に詰められた珪石

この特別な肥料により
ブドウの木の養分の吸収が良くなり
成長バランスが改善され成熟が安定し
カビ菌 害虫などに対抗できる強さを獲得します

こうした特別な有機肥料はプレパラシオン」と呼ばれます

どうして雌牛の角に牛糞や珪石を詰めるかというと
「雌牛の角は宇宙からのエネルギーを受けている」という
独自の考え方に基づいているのです

牛糞や珪石が詰められた牛の角


<月の満ち欠けとブドウの収穫>

ビオディナミ農法では
太陰暦に基づいた農業暦にしたがって
種まきや収穫などを行います

太陰暦に基づいた農業暦

この農業暦は
星の位置などを記したカレンダーで
月などの天体の動きの周期を基に考案されたものです

天体の動きの影響を考慮しながら
耕作 調合剤の散布 収穫などの農作業を行う日を決めるという
とてもユニークなものです

天体の動きの影響を考慮しながら決められた収穫などの農作業を行う日が示されたカレンダー

ビオディナミ農法では
こうすることでブドウや畑のポテンシャルが
最大限に引き出せると考えられています

月の動きの影響を考えるなんて ロマンチックな感じもします

海の潮の干満もそうですが
自然界のあらゆるものは
月の満ち欠けに大きく影響されています

地球や宇宙のパワーを取り込み
土地や環境 植物の力を最大限に引き出すことを目指すビオディナミ農法では
月の満ち欠けのリズムが重視されるのです

月の満ち欠けのリズムが示された写真

月には 
*満ち欠けの周期
*高度の周期 
の2つのリズムがあるそうです

満月の時 また月の高度が高くなる時期は
引力が小さくなる

植物では
成長を促すため新芽の方(上の方)に体液が移動します
内から外へ力が湧き出し 拡張 成長の力が高まるのです

満月 新月の時の植物の状態を説明した図

逆に 新月の時 または月の高度が低くなる時期には
引力が大きくなります

体液は下の根の方に溜まり
余分なものを体外に排出しようとします
内面化 凝縮 蓄えをするのに好都合です

つまり
満月になる時期は植物の生命力が増大するので
ブドウを収穫にするのに良い

新月になる期間は植物の生命力が弱まる時期なので
ブドウの樹の剪定に絶好のタイミングとなります

ビオディナミ農法を取り入れているワイン農家では
今でも満月の時期に収穫をするそうです

満月の夜のブドウ畑
満月の夜にブドウを収穫する人


ということで

「生物の生命力が増大する満月の夜に
 ビオディナミワインを味わいましょう!」

というのが
この話題の突端となった
ワイン屋さんからのメッセージだったわけです

満月とワイングラス

書き手は 月の満ち欠けはロマンチックだと思いますし
月の動きと世の中のさまざまな事柄の関係には
とても興味がありますが
ワイン造りにも関係しているとは思ってもいませんでした

びっくりですが 正直言って ホントなのかな?とも思います


その疑念を検証するためには
まずビオディナミワインを飲んでみないといけませんね!

ビオディナミワインのボトル

次の満月の日はいつかな?
それまでに注文しないと!(笑)

 

高橋医院