ワインの香りと風味

<ブドウの香り>

ブドウの実を鼻に近づけると とても良い香りがします

この香りの主成分は
ほとんどの品種ではっきり同定できていませんが
果実より果皮に多く含まれています


<ワインの香り>

ワインの香りは アロマとブーケから構成されます

ワインの香りを嗅ぐ人

よく聞くワードだけれど なんだったっけ? 
という方が多いと思います

アロマは ブドウ由来の香りで
寒冷地で栽培されるブドウは
アロマに富んだフルーティーなものが多いです

アロマについて説明する図

ブーケ
ワインが造られる過程 発酵 熟成で生まれてくる香りです

ブーケについて説明する図

良質なワインを造るためには
アロマとブーケをうまくコントロールすることが大切です

多くのワインでは
アロマ成分が 酵母により代謝されて別の成分に変化し
そのブドウ品種のワインに特徴的な
香り ブーケが生まれてきます

ブーケの生成における酵母の働きは重要です

アロマやブーケの香り成分は揮発性化合物で
数千種類もあります
これらの香り成分は ワインに含まれる他の成分により変化します

ワインの個性を決める香り成分は 非常に低濃度です


<ワインの風味>

ワインの風味は さまざまな味により構成されます

ワインの風味を構成する成分を説明する図

@酸味

フレッシュな味を生み 白ワインで特に重要です

ブドウが持つ酒石酸 リンゴ酸 クエン酸や
発酵過程で生成されるコハク酸 乳酸 酢酸が
酸味を作り出します

これらの酸の種類の違いで 酸味も異なり
酒石酸は きつい酸味
リンゴ酸は 青臭い酸味
乳酸は まろやかな酸味
を それぞれ演出します

@甘味

甘味には
糖類からくる甘味
フルーティーさからくる甘味
アルコールからくる甘味
の3種類があります

ワインのアルコール度数が下がると辛口になり
まろやかさ コクが欠けます

甘味と酸味は 互いに相殺しあうので バランスが大切です

甘味と酸味のバランスについて説明する図

酸度が低いとより甘く感じ
ときとしてしまりのない甘味になってしまいます

デザートワインで楽しまれる超甘口の貴腐ワインは
甘いだけでなく酸味も濃縮されているので
甘さの中に酸味を感じて 幸せな気持ちになれます

@ポリフェノール

赤ワインの風味で特に大切で
基本構造にフェノール基を有するたくさんの種類の化合物に含まれます

タンパク質 他のフェノール類など
さまざまな化合物と結合 反応する性質を持っています

@タンニン

渋味のもととなるポリフェノールで
ブドウの皮や種子からどれだけ引き出されるかは
醸造のやり方により異なります

また 樽から混入することもあります

ワインの香り成分について説明する図

@揮発性化合物

ワインに香りを与えているもので
発酵の過程で 二次的に発生してくるものが多く
熟成の過程で 三次的に発生するものもあります

400種類ほどあり 非常に低濃度で存在しています
800~1000種類という説もあります

お互いに影響しあって 香りは単純な足し算以上のものになります

エステル類
風味の重要な成分で フルーティーな香りがします
発酵 熟成の両方の過程で発生します
酢酸エチルが有名です

アルデヒド類
樽に由来するバニリンが有名で
バニラやナッツなどの香りがします

ラクトン類
ブドウと樽の両方からでてきて
樽のラクトンは 甘く香ばしいココナッツの香り 木の香りがします

貴腐ワインの甘く香ばしいナッツの香りがするソトロンが有名です

テルペン類
マスカット ピノ・グリに多い香りです

ワインの香りは 複雑で難しいですね(苦笑)
高橋医院