さて フランス勢が大活躍の
ハイネケン・チャンピオンズカップのセミファイナルですが

ボルドーとトゥールーズのフランス勢対決
フランスのラ・ロッシェルと
唯一のフランス以外のチームのアイルランドのレンスターの
対決となりました

書き手が注目したのは ボルドー対トゥールーズ

ボルドー対トゥールーズ戦のポスター

というのも ボルドーのSOはジャリベル

ジャリベル

一方 トゥールーズのハーフ団は
SHデュポン

デュポン

SOヌタマック の黄金若手コンビ

ヌタマック

3人ともほぼ同世代で
世間一般では
ヌタマックの才能が過大評価され気味ですが
書き手はこのところ
ジャリベルはヌタマックに勝るとも劣らないのではと
思っているので
両者のSOとしての直接対決を楽しみにしていたのです

ジャリベルとヌタマックを対比したポスター

で 試合は
チームとしての総合力に勝るトゥールーズが勝ちましたが
内容的にはボルドーも決して引けを取っていなかった

そしてジャリベルのプレーは
ヌタマックに劣っている気は全くしませんでした

敵の背後に短く鋭くキックを転がして
それを自ら拾って攻撃の起点にしようとする試みを
何回も行い そこそこ成功していて
とてもアグレッシブでした

短く鋭くキックを転がすジャリベル
自らキックを拾うジャリベル

一方のヌタマックは 泰然自若としたプレーぶり

泰然自若としたプレーを見せるヌタマック

時折見せる才気煥発なパスやラインブレイクは
この試合では見られませんでしたが
そつなくゲームを締めていました

キックは2人とも甲乙つけがたく決めていたし
この試合を見て書き手は
フランス代表のSOは今のところ
ジャリベルでもヌタマックでもどちらでも行ける気がしました

というか どちらかが これから更に大化けするのを期待する
といったところでしょうか


そして トゥールーズにあってボルドーになかったのは
なんといっても デュポン

この試合でも ダメ押しトライは
いつものように忠実に味方の走りをしっかりフォローし
ラストパスを受けたデュポンによるものでした

トライするデュポン

相手デイフェンスに少しでも隙があれば
SHの位置から躊躇なくそこに飛び込んでいくし
絶対に押し負けない

隙に飛び込むデュポン
押し負けないデュポン

フランスラグビーは昔から伝統的に
SOでなくSHが試合を作るとも言われますが

フランスチームにとって一番必要とされるのはデュポンで
コンビを組むSOは
ジャビエルでもヌタマックでも

デュポンとヌタマックのコンビ
デュポンとジャリベルのコンビ

実はどちらでも好いのかもしれません?(笑)


さて ニュージーランドのアオテアロア
北半球のハイネケン・チャンピオンズカップと
両半球のクラブチームレベルの熱戦を観てきましたが

やはりヨーロッパとニュージーランドのラグビーは
スタイルが違いますね

アオテアロアでは
FWもBKもとにかくスピーディーにボールを動かし続け
オフロードパスも駆使して
敵のデイフェンス網に一瞬できた隙間をついて
トライを狙いに行く

アオテアロアでパスをつなぎまくる選手たち

観ている方は
ずっと緊張して息をつめながら観戦する感じです

一方のヨーロッパ 特にフランス以外のチームでは
ガタイの良いFWの力強い走り込みを繰り返し
防御に力尽く相手のデイフェンスを突き破ろうとする

FWの力強い走り込みをタックルする選手

まあ どちらのプレースタイルがお好みかは
人によって違いがあると思いますが

フランスは
ヨーロッパ的スタイルとアオテアロア的スタイルの
ちょうど真ん中あたりを行くような気がします

シャンパンラグビーという表題のフランスラグビーについて書かれた本

フランス代表のラグビーが面白くて魅力的で華やかで
シャンパンラグビーと呼ばれて人気がある理由
そうしたところにあるのかもしれません

 

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