ボルドーを代表する
5大1級シャトーについて説明します

<5大1級シャトー>

*シャトー・ラフィット・ロスチャイルド
*シャトー・ムートン・ロスチャイルド
*シャトー・ラトゥール
*シャトー・オー・ブリオン
*シャトー・マルゴー


5大1級シャトーのボトルのラベル

フランスのワイン法が制定された1935年よりも80年も遡った
1855年のパリ万博で
ムートン以外の4シャトーが1級シャトーに指名されました

その後 1973年にムートンが昇格し
5大シャトーが形成されたのです

5大シャトーはメドック地区に位置し

5大1級シャトーの位置を示すメドックの地図

オー・ブリオンのみが例外的にグラーヴ地区に位置します

オー・ブリオンの位置を示すグラーヴ地区の地図


<シャトー・ラフィット・ロスチャイルド>

シャトー・ラフィット・ロスチャイルドのシャトーの外観
「王のワイン」と呼ばれる趣意を説明する図

一級筆頭で ポイヤックで造られます

ルイ15世が好んだことから「王のワイン」と呼ばれ

シャトー・ラフィット・ロスチャイルドのボトル

左岸の王者
ボルドーの真髄を極めた
気品ある究極のエレガンスを体現しています

エレガントなシャトーの内部の様子


<シャトー・マルゴー>

シャトー・マルゴーのシャトーの外観

マルゴー村で造られます

1855年の格付けの際
20点満点のテイスティングが行われましたが
シャトー・マルゴーのみが
唯一満点評価を得たことで知られています

シャトー・マルゴーのボトル

五大シャトーの中で最も女性的と称され
味わいは柔らかく華やかでロマンティックです

最も女性的と呼ばれる理由を解説する図
シャトーの内部の様子


<シャトー・ラトゥール>

シャトー・ラトゥールのシャトーの外観

ポイヤックで造られます

ラトゥールはかなり早い時期から
悪い年でもハズレがないと言われ続けてきました

シャトー・ラトゥールのボトル

左岸を象徴するワインで
果てしなく荘厳な世界観を持つとされています

果てしなく荘厳な世界観を持つと言われる理由を説明した図

カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした
強いタンニンのパワフルだけではない壮大な演出は
ハイレベルなワインならではのものです

シャトーの門構え


<シャトー・オー・ブリオン>

シャトー・オー・ブリオンがメドック以外から選出された理由の解説
シャトーの外観

ペサックレオニャンという
本来は格付けの対象外だった場所から選ばれた
唯一のシャトーです

ペサックレオニャン村の様子

オー・ブリオンは
白ワインもすごいレベルのものを造っており
世界的にも珍しい高級赤白両刀使いです

シャトー・オー・ブリオの赤ワイン
シャトー・オー・ブリオの白ワイン

ボディが厚くタイトなため
長期熟成を経て真価を発揮します

カベルネ・ソーヴィニョンより
メルロの比率が高くなるヴィンテージがあるなど
メドック地区とは少し異なる個性を持つシャトーです


<シャトー・ムートン・ロスチャイルド>

シャトー・ムートン・ロスチャイルドのシャトーの外観
シャトー・ムートン・ロスチャイルドの特徴をまとめた図

ポイヤックで造られ
毎年かわるアートラベルは多くのコレクターがいます

特有のアートラベル

アートラベルのコレクション

カリフォルニアでジョイントワインを手掛け成功へ導くなど
マーケティング能力にも非常に長けています

1855年に第2級に格付けされた時
所有者のロスチャイルド家が言い放った
「1級になることはできないが2級には甘んじることはできない
 ムートンはムートンなり」
という言葉は大変有名です

その後 ブドウの栽培環境はじめ
醸造設備 熟成方法など 革新的改革を行い
第1級昇格へ働きかけを続け1973年に第1級に再昇格しましたが

その時も
「我々は1級になった かつては2級だった
 しかしムートンは昔も今も変わっていない」
という有名な言葉を残しています

シャトーの内部の様子

<5大シャトーのセカンドラベルワイン> 

5大シャトーには
それぞれ銘柄の異なるセカンドラベルワイン
が存在します

前回ご紹介した「スーパーセカンド」とは異なり
あくまで5大シャトーの自家ブランドですので
勘違いなさらないようにしてください

セカンドラベルワインのボトル

ファーストラベルのワインは
飲み頃がリリースから20年とされていますが
セカンドラベルワインは
ファーストラベルと同じ環境で造られた
若い樹齢のブドウを使用していることが多く

長期熟成が必要なファーストラベルよりも
早くから楽しめ
リーズナブルで入手しやすいです

書き手は セカンドラベルワインでも
充分にありがたく頂戴しています(笑)
高橋医院