やはり問題は欲望か?
昨秋NHKで放送された特番 「マネー・ワールド 資本主義の未来」 書き手は あの番組を見た感想ブログの最後に Greed・強欲さを超えられるか? というQuestionを提示しましたが なんとNHKがお正月に 「欲望の資本主義2017 ルールが変わるとき」 というタイトルの特番を放送しました 皆さん 考えることは同じですね?(笑) この番組は 阪大の若手経済学者が 世界の名だたる経済学の重鎮 投資会社のアナリスト ベンチャー企業の経営者 日本の経営者 といった 経済の最先端にいる方々にインタビューしながら 資本主義社会のあり方を考えるという内容で 「マネー・ワールド 資本主義の未来」 の続編にあたる企画でしょうか? より高く より多く より遠くへ 欲望が欲望を生む資本主義 「やめられない 止められない」 わたしたちはいつから こんな社会に生きているのだろう? (かっぱえびせん のCMではありませんよ:笑) 「私たちは今 どんな世界に生きている?」 複雑化する経済の本質とは? ゼロ金利? 成長の限界? 資本主義の終焉? 激動の時代に何を見る? 番組のHPの内容紹介には こんなことが記されていて すっかり欲望フェチ(?:笑)になった書き手には とても魅力的な内容に思えました で お屠蘇気分で見ましたが うーん 登場する世界のお偉いさん達を ほとんど知らないうえに *資本主義の現状をどう見るか? *成長は資本主義の至上命題か? *欲望が利子を産んだ *グローバルか ナショナルか? *不確実な世界へ といった いくつかのテーマごとに お偉いさん達がとっかえひっかえ登場して 意見を言うので なんとなく消化不良気味に なってしまうのですよ お偉いさんの バックグラウンドがわからないから どういうスタンスから 意見を述べているのかが はっきりせず 意見の裏にあるモノが見えないので どうも面白くない(笑) しょうがないから ネットのNHKオンデマンドで もう一度 メモを取りながら見ました (こういう場合にはオンデマンドは便利です:笑) で そうしたら なかなか楽しむことができました さて ご意見番たちのなかの数少ないお馴染みさんは フランスの歴史学者の エマニュエル・トッド 彼の話題は稿を改めて紹介しますが この番組では グローバルか ナショナルか? というテーマに登場しました 彼は最近の著作で グローバル・ファテイーグ 世界の人々は グローバリゼーションに疲れている といった趣旨のことを主張していて 反グローバリズムの 代表的論客的な存在になっていますが そのスタンスに基づいて 自由貿易が各国の経済を押しつぶし 人々の収入の低下をもたらしたのだから 反グローバル化の流れに 希望を見出すべきである と意見を述べます そこで進行役の阪大の先生が でも保護主義経済になると関税が高くなって云々 と言い始めたときの トッドの対応が面白かった それまで柔和な表情で 英語でしゃべっていたのに 急に顔つきが厳しくなって 経済学者は歴史を顧みようとせず 目先のことばかり気にする 歴史的に見れば 保護主義経済の時代に 世界の経済は成長したこともあるのだから 口先で机上の空論を述べていても しょうがない やってみなきゃ わからないだろう? と 母国語のフランス語で まくしたてたのですよ トッドは ご自身の著作にも書いていますが ホントに経済学者が嫌いなのだなと 実感しました(笑) さて そんなミーハーな切り方は これくらいにしておいて この番組がどのように面白かったか 次回からご紹介します
高橋医院