なぜ 老化現象が起きるのか?

さまざまな原因 理由が
想定されています

まず 
老化を規定する 大きな機序は何か?

老化には 
遺伝要因と環境要因が関与することを説明しました


<遺伝の関与>

遺伝に関連する大きな概念が

「老化というものはプログラムされたものだ」 

という考え方です

老化のプログラム説についてまとめた図

遺伝的に規定されたプログラムにより 
ヒトは老化する

そのプログラムにより 
臓器や細胞の寿命があらかじめ決められていて

一定の時間を経過すると 
機能しなくなるので老化が起こる

老化のペースメーカーが存在するのではないか 
という考え方もあります


また 細胞が分裂できる回数には限界があること  
も明らかになり

この回数は 
遺伝的に決められていると考えられています

この点については 次回詳しく説明します

細胞が分裂できる回数には限界があることを示す図


<環境の関与>

一方 環境要因に関連する
大きな概念としては

「ホメオスタシス 恒常性の破綻」 

という考え方が重視されています

ホメオスタシス 恒常性という現象は
ヒトが生きていくうえで非常に重要なものです

生体の内部や外部の環境因子が変化しても
それに関わらず 
生体の機能や状態が一定に保たれる現象

ホメオスタシス 恒常性と呼びますが

さまざまな生体活動で 
ホメオスタシスが維持されているので
ヒトは病気にならず
生理的な活動を継続して営んでいくことが出来ます

ホメオスタシスの説明図

しかし 
このホメオスタシス維持機構が衰えてきて
例えばストレスに対する修復機構が衰えてくると
傷害が蓄積して老化すると考えられます


また 色々な環境要因が過度に変化して
ホメオスタシス維持機構の能力を
超えた負荷がかかると

維持が困難になり  やはり傷害が蓄積して 
老化すると考えられます

ホメオスタシス維持機構も
遺伝的プログラムにより
寿命が規定されているかもしれませんが
環境要因が大きく影響するのは事実です


このような大きな概念が 
老化を規定すると考えられていますが

もう少し具体的に 
老化の原因について見てみると

<老化を起こす具体的な原因>

@異常なものが蓄積するので老化する

例えば 酸化ストレスの蓄積により
DNAやタンパク質が傷害されて
機能できなくなり老化する

酸化ストレスの蓄積の老化への関与を示す図

また 
機能が低下したタンパク質などの
老廃物が蓄積してくると
細胞の働きが低下して老化につながる


@必要なものが足りなくなるために老化する

性ホルモンや成長ホルモンなどが
候補に挙げられていますが

ホルモン補充による老化予防効果は期待外れで
加齢によるホルモン低下が 
老化の原因か結果かは証明されていません

ホルモンと老化の関係を示した図


@細胞周期の制御が上手くいかなくなるので老化する

細胞周期の制御と老化の関係を示した図
細胞周期が上手く回らず
途中でストップしてしまうので老化する
という考え方です


@老化に関連する遺伝子の異常による

*がん抑制遺伝子
*サーチュイン遺伝子
*解糖系代謝遺伝子
*リボソーム遺伝子 
*タンパク質合成関連遺伝子
*DNA修復遺伝子
*核タンパク遺伝子
*炎症関連遺伝子

などが候補として挙げられていて
これらの遺伝子の機能や発現の異常により 
老化が進むと考えられています

遺伝子の機能や発現の異常と老化の関係を示した図


うーん 
わかったようで わからないような、、、 
でしょうか?

要するに 
老化に関与する因子は複雑多岐で 一筋縄にはいかない
というのが 今日のメッセージかもしれません(苦笑)

さまざまな老化の原因についてまとめた図

次回から もう少し具体的に 
老化の原因となる要因について説明していきます
高橋医院