なぜリバウンドする?
中央区・内科・高橋医院の 食事と健康に関する情報 運動だけでは ダイエットが上手くいかないのは 飢餓の恐怖にさいなまれていたご先祖様から 受け継いだ体質が エネルギー消費量の増大にリミットをかけるから いつ来るかわからない食料不足に備えるために 体内に一定量のエネルギーを貯めこんでおこうとする という仮説を 前回ご紹介しましたが そうしたコンセプトによって ダイエット後にリバウンドする理由も 説明できる可能性があります ヒトの体には 減量した体重を取り戻そうとするメカニズムがある というのです リバウンドのメカニズムとしては 急激な体重減少に体が反応し 筋肉が分解されて量が減るので 基礎代謝量が減って 総エネルギー消費量が減少するから と 説明されてきましたが 運動などにより意図的に減量すると 代謝そのものが鈍くなり 身体活動以外の生理的活動で 消費されるエネルギー量が減る というのです あたかも 体が 減量を抑制しようと反応している かのようです 実際に 体重が減ると基礎代謝量は減ります だから ダイエットによる減量後に 体重を維持するのが難しい ダイエット後にリバウンドした方の話を聞くと 他の人と同じような内容 カロリー量の食べ物を食べているのに なぜか自分だけ体重が増えている そうで それは ダイエットによる体重減少に対する生理的反応で 代謝が鈍くなっているせいかもしれません また リバウンドの原因になるのは 代謝の鈍化だけではありません 体重が減ると 食欲を抑制するレプチンのレベルが下がり 食欲が増すのです 実際にダイエットで減量に成功した人たちは しばしの間 喜びにひたったあと 強烈な空腹感に悩まされるそうです ポテチを少しだけ食べるつもりで 袋を開けたら いつの間にか袋が空になっている 少しだけ食べるつもりだったのに 気がついたらドカ食いしている 四六時中 食べたいという欲求と格闘している 体重が戻ってくると レプチンも増加し始めますが 正常域までは戻らない レプチン以外の セロトニンなどの満腹に関わるホルモンも低下しており 逆にグレリンなどの 食欲を亢進するホルモンは増加していることも 明らかにされました ここでも 鍵になるのは 食欲の制御なのでしょうか? このように ヒトの体には 体重が減ると さまざまな機序により元に戻そうとするシステムが 備わっているというのです 大脳皮質は 体重増加を気にして 摂取カロリーを制限しようとするけれど 代謝や食欲を司る本能に近い脳は むしろ体重を維持したがる 頑張ってやせたあと その状態を維持しようとしているときでも 体の摂取カロリー量 消費カロリー量を規定するのは ダイエットする前の状態であって やせた状態に応じて 摂取カロリー量 消費カロリー量が リセットされることはないので 体重を戻す方向にリセットされてしまう だから リバウンドしてしまう! いやはや ヒトの体というのは なんとも厄介ですね! でも ダイエットやリバウンドに悩む人たちに ひとつだけ朗報があります それは リバウンドしてしまうのは 意志が弱いからだけではない ということが明らかになったこと リバウンドしてしまったからといって 過度に自分を責めなくても良い ネタもとになった記事は こう締めくくられていました さすがプロのライターは上手にまとめられます でも 現実的な対処策は なんだ? 普段からの食事のコントロールにより ベースとなる体重を ダイエット後に 体が反応を起こしてリバウンドさせてしまうほど 増やさないこと ということでしょうか? やはり 日々の生活での 腹八分目 が いちばん重要なのかもしれません さて 少し早めで恐縮ですが 今年のお勉強ブログは 今日で店じまいにさせていただきます 明日からは ハッピーシーズンにふさわしい お遊びブログになりますので お勉強好きの読み手の皆さん ゴメンナサイ!(笑) 来年も up to date な話題を中心に さまざまなテーマについて 解説していきますので 引き続き お勉強ネタも ご贔屓のほどをお願いします!
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