酒癖が悪い?日本人
NHK・eテレの 知恵泉 という番組で 日本人は 酒をどう伝えてきたか? 酒と上手に付き合う知恵 というお話を放送していました 左利きとしては 見逃せません!(笑) 日本では そもそもお酒は 神様に捧げる神秘のものだったそうです 701年 平城京が出来る前に創建された 嵐山の松尾大社は お酒の神社として有名で 全国の作り酒屋さんが新酒を奉納されるところ その神社の宮司さんが 日本人とお酒の関わりを語られます 日本酒はお米から造られるので 神様の飲み物として捧げられます そして 11月の新嘗祭では 初穂とともに新酒が捧げられるそうで その松尾神社で 新嘗祭のために造られるのが 濁酒(だくしゅ) 自然発酵でもろみを濾さないので 少し酸味があり アルコール濃度も低く 飲みやすい この濁酒を 大きな杯になみなみと注ぎ 皆で回し飲みます これは 古来の例に習った作法で 身分の高い人から低い人まで杯が回るのを 一献 と呼び これを3回繰り返すのが 三献 で 最高のもてなしとされます これぞ 礼講 まさに 神様の前で行われる 飲み の儀式 です この三献の間は 参加者は自分の席を立てません そして これが終わったあとの宴会が 無礼講 無礼・講 ではなく 無・礼講 だそうで まさに 身分に関わりなく 自由に酒を飲みながら楽しめる場になります ちなみに 無礼講のルーツとなったのは 鎌倉時代に幕府討伐を企てた後醍醐天皇が開いた酒席 だったそうで 彼は腹心の部下たちのなかで 誰が本当に企てについてきてくれるか その本音を引き出すために 正装である烏帽子や僧服を脱がせ 身分がわからないような酒席を行い 参加した者に個人としてのホンネを語らせたそうです これが 無礼・講 の始まり 酒の席での上下関係を取り払い 大いに本音を語らせ スムーズな人間関係をつくるための 生活の知恵となりました しかし 日本の酒文化には 参加者に酒を無理強いし 酩酊状態になるまで飲ませる傾向も あったようです 16世紀 日本を訪れたポルトガルの宣教師 ロドリゲスさんは 日本では 同じ杯で酒を酌み交わすことは友情の印とされ これを拒むと敵と見做される そして 酩酊状態 前後不覚になるまで飲ませる これが日本の酒席の目的で 中国では見られなかった 日本独自の風習である と記しているそうで これは 到底理解できないことである と言われてしまったようです 昔の人は きつい飲み会をしていたのですね(笑) このあと番組では 秀吉が いかに酒席を有効利用していたか を紹介していました 適宜 宴会を開き 部下の士気を挙げ 自ら酒を注いで回り人心を掌握する 酒を使って スキを見せ 人間関係が円滑に進むように取り計らう まあ いかにも秀吉がやりそうなことで あまり興味は感じませんでしたが 面白かったのは 女性ゲストが 酒を使ってスキを見せるのは 女性の常套手段ですよ そうやって 気になる男性を引き寄せる と 語っていたことでした 酒席 奥が深いですね!(笑) 酒は 飲んでも 飲まれるな!(笑)
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