新型コロナ・ファウチ博士の悩み
クロロキンの 新型コロナウイルスへの有効性が 期待されていることを 前回ご紹介しましたが そうした状況を 目ざとく察知したのがこのお方で 記者会見で 新型コロナウイルスは クロロキンで制圧できる くらいの勢いの良いスピーチをぶちかまし さらに3/21の自らのツイッターで ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンの併用は 医療の歴史で最も大きな成果を勝ち取り 薬剤の認証を行うFDAも この成果を認めている と高らかに宣言したのです さらには 感染の兆候が見られない人でも 予防的にクロロキンとアジスロマイシンを 服用すべきだ とか 医師や看護師は クロロキンとアジスロマイシンを飲んでから 新型コロナウイルスの診療を するべきだ などとまで言い及ぶ始末 トランプらしいと言えば それまでですが 一国のリーダーがそんなこと言うか?(苦笑) そして トランプさんのこうした会見を ペンス副大統領のとなりで 冷ややかな目で見つめていたのが アメリカの 新型コロナウイルス対策の指揮を執る 国立感染・アレルギー研究所の ファウチ所長
会見の最後の方では 全く困ったもんだとばかりに うつむいて額に手を当ててしまいました というのも クロロキンが投与された 新型コロナウイルス感染者は まだ 数えるほどしかいませんし 実際に患者さんにクロロキンを投与した 中国の武漢の医師から その効果を疑問視する報告もされました さらに クロロキンには 不整脈などの重篤な副作用もあり BCGのように ネットで情報を得た人が 勝手に服用したらとても危険です ですから 確かにクロロキンは 治療薬の有力候補のひとつだけれど 意気込んで さあ すぐに使いましょう というレベルには未だ達していない とファウチ所長は考えておられるし 事実 会見でもそう述べています でも そんな意見を述べるファウチ所長を トランプさんは会見で冷ややかに見つめ しまいには途中で遮ってしまいました あーあ 11月の大統領選挙で この人が再選されてしまったら 世界はどうなってしまうのでしょう?(苦笑) さて最後に こういうご時世には不適切と お叱りを受けるかもしれませんが ちょっと不謹慎なオチを一席 抗マラリア作用を有する 天然の樹皮から獲れるキニーネという物質は 化学構造がクロロキンに似ていて これをもとにして クロロキンが開発されました クロロキンの話題と途端となった 白人患者さんと話していたとき 書き手は クロロキン マラリアから キニーネを思い浮かべていました だってキニーネは 書き手が好きなある飲み物の原料なのです なんだかわかりますか? キニーネは強い苦味を有していて トニックウオーターの独特の風味のもとに なっているのです だから書き手は クロロキンの効用について教えてくれた 気のおけない白人患者さんに クロロキンの処方箋をあげながら でも クロロキンを服用するより 毎晩こちらを飲む方が良いのでは? と提案したところ 大いにウケがとれました! そう キニーネ含有のトニックウオーターを使った ジン・トニックです!(笑) あ でも 同じ抗マラリア作用を持っていて 化学構造が似ていても キニーネがクロロキンと同様に 新型コロナウイルスに有効かどうかは わかりませんね?(苦笑) ちなみに いろいろなメーカーが トニックウオーターを販売していますが 書き手のお好みは ウイルキンソンのトニックウオーターです 苦味がいちばん強くて まさにジン・トニックにぴったりです!
高橋医院