中央区・内科・高橋医院の
健康のための栄養学に関する情報


酵素の解説が終わりましたから 
ビタミン・ミネラル の話を始めます

まずは ビタミンから

ビタミンは 
タンパク質 脂質 糖質の
三大栄養素と比べ
栄養学的な注目度は
やや低いかもしれませんが

日々の生活で
サプリなどで話題になることが
意外に多いと思います

ビタミンを紹介する写真

<ビタミンとは?>

@微量栄養素

ビタミンはミネラルとともに
「微量栄養素」
と呼ばれています

微量と呼ばれるだけあって
わずかな摂取量で十分な働きをするのが特徴で

1日の摂取量は mg μg 単位という 
非常に少ない量でよいのです


微量栄養素についてまとめた図

@体内の重要な反応を調節している

ビタミンは体の調子を整えるのに
役立っています

体内で起こっている
種々の生理機能や 
栄養素の代謝反応の円滑な遂行に
欠かすことができない栄養素です

その働きは 
ビタミンの種類によって異なり

抗酸化作用 
骨の形成 
出血を止める 
赤血球を造る
といった重要な働きをするものもあります

アルファベット順に 
ビタミンA B C D E K があり
ビタミンB群は8種類あるので
全部で13種類です

ビタミンの種類と働きについてまとめた図

@食物から摂取する必要がある

必要量は少ないのですが

体内で作ることができなかったり
作られても量が十分ではなかったりするので
食物から摂る必要があります

ビタミンB2 B6 B12 
葉酸 ビオチン パントテン酸 ビタミンKなど
一部は体内で腸内細菌からも作られます

<水溶性と脂溶性>

水溶性と脂溶性の2種類に分けられます

*水に溶ける水溶性ビタミン

*水に溶けず脂に溶ける脂溶性ビタミン

です

水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンについてまとめた図

@水溶性ビタミン

ビタミンB1 B2 B6 B12
ナイアシン パントテン酸 葉酸 ビオチン
(以上がビタミンB群です)

ビタミンC 

の9種類があります

水溶性ビタミンの種類を示す図

水に溶けるので 尿などに排出されやすく
体内に貯めておけませんから
必要量を毎日摂ることが大切です

一方 各組織で飽和量に達すると 
余った分は尿中に排泄されるので
過剰摂取による副作用はほとんどありません

熱に弱く
長時間の加熱や長時間の水洗いで
失われることが多いので
調理のときは気をつける必要があります

@脂溶性ビタミン

ビタミンA D E K 

の4種類があります

脂溶性ビタミンの種類を示す図

水に溶けないので 
排出されにくく体内に蓄積されるので
摂りすぎると過剰症になる
おそれがあります

主に 
肝臓や脂肪組織に蓄積されます

油と一諸に摂ると吸収がよくなります

脂溶性ビタミンは摂りすぎると過剰症になるおそれがあることを忠告する図


<ビタミンの摂取量>

健康維持のために必要な摂取量の目安として
ビタミンの種類ごとに
「推定平均必要量」「推奨量」
などが定められています

@推定平均必要量(EAR)

ある年齢の50%の人にとっての必要量
と考えられる値で
最低限これだけは必要という量です

摂取量がこれより少ないと
欠乏症のリスクが高くなります

よく運動する人 
筋肉質で体格のよい人などは
この量よりも多めに摂る必要があります

@推奨量(RDA)

ある年齢の97~98%の人にとっての必要量
と考えられる値で
これだけ摂っていれば満足できる量といえます

ビタミンの推定平均必要量 推奨量についてまとめた図

@目安量(AI)

推定平均必要量や推奨量の科学的算出が困難な場合に備え
定められている値です

この量をクリアしていれば
ビタミン不足による身体のトラブルは
ほとんどないと考えられ
推奨量とほぼ同じと考えてよいでしょう

@上限量(UL)

過剰摂取による障害が生じない
上限値です

これ以上多くの量を摂取すると
身体に変調がでてくる可能性が高くなりますので
要注意です

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