コーヒーで脂肪肝や糖尿病が良くなる?
中央区・内科・高橋医院の 食事と健康に関する情報 先週の脂肪肝のブログで紹介した NHKスペシャルの脂肪肝に関する番組の 最後の方で 「コーヒーを飲むと脂肪肝が良くなる!」 という話をしていました えーっ? と思われた方も多いかと思いますが 実はそういうデータがしっかりあるのですよ 書き手も10年くらい前のアメリカ肝臓学会で コーヒーで脂肪肝が良くなるという発表を見て マユツバだと思ってバカにしていたのですが 最近はその効果が きちんと認証されるようになっています しかも コーヒーが効くのは 脂肪肝だけではありません! 今日は 最近注目されている コーヒーの不思議について紹介します <コーヒーは体に良い!> 最近は コーヒーほど健康的なドリンクはない というのが医学界でも常識になりつつあります コーヒーをたくさん飲むことは 体に良いことなのです! 昔は コーヒーの飲み過ぎは 心臓発作 肥満 高血圧 骨粗鬆症 膵がん 出生異常 流産 などに関係があると言われていましたが そうしたことは誤解であるというエビデンスが 積み重ねられています そして 主に欧米から発表された 何万人単位を対象とする疫学調査や そうした研究を複数集めて統計学的に検証した 100万人規模を対象としたメタアナリシスにより コーヒーにはさまざまな病気の予防効果があることが 明らかとなったのです! <予防効果があるとされる疾患> コーヒーの健康に寄与する効果は 多岐にわたります @総死亡率 1日にコーヒーを4杯飲む人の死亡率は 飲まない人に比べて16%も低い (男性は10% 女性は15%) @肝臓の病気 コーヒーは AST ALT γGTPなどの 肝機能検査値を用量依存的に改善し それは肝細胞の保護作用によると報告されています また *脂肪肝の原因となる脂肪酸合成の抑制 *肝線維化の原因となる星細胞活性化の抑制 *炎症の抑制 *抗酸化作用の活性化 といった 肝臓の病気の進展を抑制するさまざまな効果が コーヒーには有ると考えられています ですから 脂肪肝で見られる 炎症 線維化 発がんをいずれも抑制し 病態を改善させますし 肝硬変の発症リスクは 1日のコーヒーが1杯増えるごとに 20%低下します さらに 肝がんの発症リスクは 1日のコーヒーが1杯増えるごとに 23%低下します ビックリされるかもしれませんが ホントなのですよ 実は肝臓専門医もビックリしているのですが(笑) コーヒーは 胆石の発症リスクも低下させます 男性は1日に2~4杯飲むと リスクが45%下がり 女性は2~3杯で22%下がります @糖尿病 1日にコーヒーを6杯飲むと 糖尿病の発症リスクは飲まない人に比べて 40%下がります (男性は54% 女性は30%) 1日に4~5杯だと30%下がりますが 4杯未満だと2~7%しか下がらず 1日に飲むコーヒーが1杯増えるごとに 発症リスクは7%低下するそうです! また コーヒーを飲むことで 糖尿病の原因である インスリン抵抗性が改善すると 報告されています ちなみに カフェインレスコーヒーでも 1日に4杯以上飲むと 男性では25% 女性では15% 糖尿病の発症リスクが低くなります なんだか ビックリしますね! コーヒーって魔法の飲み物なのでしょうか? でも ビックリはまだまだ続くのですよ!
高橋医院