この本の筆者は 
食物の質に注目したSANEダイエットという
オリジナルなダイエット法を提案します

<食物の質>

食物には

*代謝反応に良い影響を及ぼす
 質の高いもの

*代謝反応に悪い影響を及ぼす
 質が低いもの

があります

この「食物の質」を重視するコンセプトも
これまでに度々登場してきた
重要なものです

量より質が大事であることをアピールする図

@質の高いカロリー源

非でんぷん質の野菜 
タンパク質 
自然食品の脂肪 
低果糖のフルーツ
などで

*すぐに満腹になる

*体脂肪を燃焼するホルモンの分泌を促す

*痩せやすくなる

といった代謝促進作用があります


@質の低いカロリー源

*かなりの量を食べないと
 満腹感が得られない

*簡単に体脂肪に変わる

*体脂肪蓄積ホルモンを分泌させ 
 セットポイント体重を上げる

といった性質を有し
デンプンがその代表例です

こうした事実をもとに
筆者はSANEというコンセプトを考案しました

SANEについて説明した図

<SANE>

SANEとは

*満腹度が高い S

*体脂肪として蓄積されにくい
 (攻撃性が低い)A

*多種類のビタミン ミネラル 
 必須脂肪酸 必須アミノ酸を含む N

*体脂肪への変化の効率が低い E

という 食物の質を示す4つの項目です


@満腹度 S 満腹感の得られやすさ

満腹信号は

*消化管の膨れ具合 
 :食品の水分 食物繊維の量が規定

*短期的な満腹ホルモン量

*長期的な満腹ホルモン量

により規定されます

満腹ホルモン量は
タンパク質を多く摂ると増大します


@攻撃性 A 
 体脂肪としての蓄積されやすさ

カロリーの行き先の優先順位は下記の通りです

1. 体の修復

2. 燃料補給

3. 飢餓への備え

食物のカロリーが攻撃的だと
この順位を無視して
エネルギーを体脂肪として貯めこみやすくします

また 一度に入ってくるカロリー量が
体の処理能力を超えると
体脂肪として蓄積されます

攻撃性は

*糖の吸収の程度を反映するGI
 グリセミック指数

*それに食物の摂取量を加味したGL
 グリセミック負荷

で規定されます

食物を量的に多く摂るからでなく
一度に処理できる量以上の
糖質を摂取するので
余った分が体脂肪として
蓄積されるのです

食物の攻撃性が高いと
インスリン分泌が誘発され
次にインスリン抵抗性が生じ
最終的にインスリン分泌低下が生じます

脂肪はグルコースの吸収を遅らせるので
脂肪分を含む食品は攻撃性が低いですが

精製された炭水化物などは
攻撃性が高い食品です


@栄養価 N
 カロリーあたりの栄養素の多さ

栄養価が高い食物は
体脂肪を燃やしやすくしますが

低い食物は代謝を下げて
筋肉を燃やしてしまいます

水分 食物繊維が多いと カロリーは低くなり
タンパク質が多いと 栄養価は高くなりますから

水分 食物繊維 タンパク質が多い食品が
栄養価が高くなります

栄養価が高い食物は

*非でんぷん質野菜

*魚介類 良質な肉と乳製品

*果糖の少ないフルーツ ナッツ・種子類

低い食物は

*でんぷん スイーツ 精製穀物

*トウモロコシ ジャガイモ カブ ラデイッシュなどの野菜


@脂肪への変換率 E

体脂肪に変換されにくい食物が
質の良い食物です

タンパク質

*消化 代謝に要するエネルギーが
 脂質や炭水化物より高く
 摂取カロリーの30%を要する

*脂肪に変換されず
 肝臓でグルコースに変換され
 この過程でカロリーの33%が燃やされる

という代謝の特徴を有するので

タンパク質が豊富な食物は
エネルギー変換効率は悪いけれど
多くのカロリーを消費できます

一方 炭水化物は
カロリーの70%が体脂肪に蓄積されてしまい
デンプン食品やスイーツは
過食 セットポイントの上昇 体脂肪の生成
を促進します


この4つの項目を満たす食物が
ダイエットに効果的な質の良いもので

*タンパク質 脂質は 質が良い

*炭水化物は 質が悪い

ということになります


うーん 切り口は面白いけれど
結果は同じですね(笑)

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