これまで 
外国の人が書かれたダイエット本を紹介し
基本的なコンセプトは
似たり寄ったりであることを
示してきましたが

そうした流れに沿った
日本人が書かれたダイエット本をご紹介します

医者が教える食事術 最強の教科書

医者が教える食事術 最強の教科書の表紙

タンパク質や脂質の終末糖化産物の
AGEに関する研究の権威である
牧田善二先生が2017年に書かれた本です


<糖質中毒>

糖化の専門家だけあって

「現代は糖質中毒だ!」
 
という訴えから始まります

現代は糖質中毒だ!と書かれたページ

肥満を生み出すのは糖質で 
カロリーや脂質は関係ない

糖質は
精製した白い炭水化物 
菓子類 清涼飲料 
シリアルなどの一見健康そうにも見える
現代人の身近にある食物 飲み物に含まれていて

毎日スプーン40杯分の砂糖を 
知らぬ間に食べている

血糖値が上がると
ドーパミン セロトニンが分泌されて 
幸せでハイな気分になり
至福点を味わいたくなるので
再度 糖質が欲しくなり 
糖質中毒になる

インスリンが過剰に分泌されると
反応性低血糖になり
イライラ 眠気 吐き気などを感じ
不快な気分になる

人の体には
飢餓のときに
低血糖で命を落とさないようにするために
作られたプログラムがあり
生き延びるために糖質を摂るシステムが
できあがっている

そして
糖質を摂ると脳が快楽を感じ
その報酬系の働きで
快楽のためにさらに糖質を摂り
依存 中毒も生まれる

肥満者の75%は 糖質中毒だ


ここで
「糖質中毒チェックリスト」
が登場します

糖質中毒チェックリスト

*朝食を食べたのに
 昼食前に空腹感を覚える

*ジャンクや甘いものを食べ始めると
 止まらなくなる

*食後でも満足感を感じないことがある

*食べ物を見たり 匂いを嗅いだら
 食べたくなる

*お腹が空いていないのに
 夜に食べたくなることがある

*どうしても夜食を食べたくなる

*食べ過ぎたあとにだるくなることがある

*昼食後に 疲れや空腹感を感じる

*お腹がいっぱいでも
 食べ続けることがある

*ダイエットしてリバウンドすることがある

Yesが
3~4個なら 軽い中毒
5~7個だと 中等度の中毒
8個以上だと 重度の中毒
になります


ミスマッチ説などの触れたあとに 
タイトルに書かれた
「最強の食事術」について解説します


<医学的に正しい食べ方>

食事は「最強の教養」で
健康格差社会を生き抜くために必要な知識である 
と説かれます

@カロリー 脂質に関する間違った常識

*カロリーと肥満は関係なく 
 ダイエットにカロリーを持ちだすのは
 ナンセンス

*コレステロール値は
 食事ではほとんど変わらない

*脂肪を食べても太らない

医学的に正しい食べについて記されたページ

@太る原因は糖質

体内で脂肪に変わるのは糖質だけで
肥満は
血糖値が上がりインスリンが増えるので
起こる


@医学的に証明された体に良い食物

*オリーブオイル
 血糖値の上昇を抑える

*ナッツ
 ビタミン ミネラル
 食物繊維 不飽和脂肪酸を含む
 無塩のものが望ましい

*ワイン
 赤は抗酸化作用
 白はミネラルの影響で減量作用があり
 血糖値も下げる

*チョコレート
 カカオ70%以上を少量
 ポリフェノールの塊で抗酸化作用

*大豆
 イソフラボンがAGEや尿酸を下げ
 抗酸化作用を示すので
 豆腐・納豆を毎日食べる

*チーズ
 血糖値を上げず 良質のタンパクが摂れる

*ブルーベリー
 AGEを下げ ポリフェノールが豊富

*コーヒー
 糖尿病 動脈硬化を抑える

*酢
 血糖値 AGE 血圧を下げる


<痩せる食事術>

@運動より食事が大切!

 運動だけでは痩せないから 基本は食事!

運動だけでは痩せないことが記されたページ

@避けるべき食べもの

*缶コーヒー 清涼飲料水 ジュース

*砂糖たっぷりのお菓子

*精製された白い炭水化物 菓子パン

*果物は朝食べる
 ジュースは繊維質がなくなるのでダメ

*白いパンはダメ
 全粒粉の茶色いパンなら良い

*加工肉

*牛丼 カレー ラーメンなどの単品物

*ポテチ ドーナツ 揚げたスナック菓子


@食べるべき食べもの

*海藻 きのこを積極的に食べる
 糖質ゼロで食物繊維が豊富
 腸内細菌のバランスも整える

*大豆をたくさん摂って 
 動物性・植物性タンパク質のバランスをとる

*オリーブオイルは血糖値上昇を抑える

*グラスフェッドの赤身肉を
 週1回200グラムほど

*糖質を摂るなら朝
 ヨーグルトや野菜のあとに

@食べ方

*糖質は最後に食べて 糖の吸収を遅らせる

*食べる回数を増やす
 同じ量を食べるなら
 ちょこちょこ食べた方が
 グルコーススパイクを避けられるので太らない

*糖質は単独でなく脂質と一緒に摂る

*朝昼夜の配分は 3:5:2

*夜は炭水化物は摂らない

*寝る前4時間は食べない

*30回噛んでゆっくり食べる

*食後すぐに20分歩く

*小腹がすいたらナッツをつまむ
 チーズ 魚の缶詰もOK


日本人受けするには
あれこれと理屈をこねるより
上記のように 具体的に

「あれを食べるのはダメ これは良い」

「こうやって食べればよい」

と示した方が良いようですね!

 

高橋医院