外国のダイエット本で強調されていること1:既成のダイエット法の誤り
最新の外国のダイット本の紹介を 長々と(苦笑)してきましたが 読んでいただいてお解りのように 強調されている点は 多くの本でかなり重なっているので 最後にまとめようと思います <現代社会で どうして肥満が増加しているのか?> @ミスマッチ説 現代の肥満増加の原因を ミスマッチ説に求めていたのは 7冊中4冊でした 人類の長い歴史から見ると 今のような飽食の時代になったのは ほんのわずかな期間に過ぎません それまでの長い間 人類は飢餓に備えて脂肪を貯めこむ体質を 形成してきたのだから その体質と現代の飽食環境のミスマッチで 肥満が増えてくるのは当然の成り行きだ という考え方です だからこそ 飽食に流されないように 日々の食生活に 充分に気をつけなければならない @肥満は自己責任か? 肥満になるのは社会のせいで 自己責任ではない という考え方も 3冊で言及されていました 肥満の増加を黙認しているような 行政や食品業界の体質を鋭く批判する論調も 少なくありませんでした 生活習慣病になるのは自己責任か? という議論を以前に紹介しましたが 同様なことが 肥満でも言えるのかもしれません <従来のダイエット法のコンセプトは間違っている> @カロリー制限は間違い カロリー制限という神話は間違っている と全ての本で指摘されていました @脂質ワルモノ説は間違い その間違いも 7冊中5冊で指摘されていました 世界では ダイエットの考え方が大きく変化しているのが よくわかります ただ カロリー制限は意味がないと あまりに声高に言うのはどうなのかな? と書き手は思います 「食物の質に気をつければ いくら食べても良い」 という誤解を与えかねません やはり基本とすべきなのは 腹8分目の心構えではないでしょうか? @運動だけでは痩せない この主張も 7冊中5冊に書かれていました ただ これも あまり声高に主張するのは 危険な気がします 確かに運動だけでは 減量できないのは事実ですが 運動は健康に良いことは 間違いありません 運動しなくても良いという 間違ったメッセージにならないように 注意すべきだと思います <体重 脂肪量のセットポイント理論> ダイエットしても すぐにリバウンドして体重が元に戻るのは 体重や脂肪量を一定に保つ 恒常性維持のシステムが体内にあるからだ という説(セットポイント理論)は 全ての本に書かれていました 書き手は このストーリーがいちばん面白かったです 今まで見聞きしたこともなかったし そして *肥満では 飽食のせいで セットポイントが高くなっている *どのような食事内容が セットポイントを高くするか? *セットポイントを下げるには 食生活や生活習慣で どのような工夫をすればいいか? といったことが解説されていて とても興味深かったです このあたりの解説は 是非 読み直していただきたいと思います
高橋医院