たかがラグビー されどラグビー
イングランドに 完膚なきまでに叩きのめされたオールブラックス 眼のまわりを血に染めた リード・キャプテン 見るからに落胆した表情の ハンセンHC それぞれのインタビューの様子が スタジアムのスクリーンに映し出されます 自分たちの良さを完璧に封じられ 全く思うような試合ができなかった オールブラックスの選手たちは さすがに皆 膝をついてがっくり! 怪我から復帰したばかりのレタリックは 手で目頭を覆い 今回の大会で実質的にデビューして 大活躍だったセブ・リースは サベナに肩を抱かれて慰められます 涙目のバレット弟は 敵将ファレルに労われ 兄のボーデンも さすがにうつろな表情です うなだれるリード・キャプテンを労うハンセンさん つらい瞬間ですね アイルランド戦で あんな神がかりのプレーを見せてくれた オールブラックスが 全くなすすべもなく敗れ去りました ワールドカップで負けたのは 2007年以来 20試合ぶりだそうです そんな失意のなかでも 最後は並んでお辞儀をしてくれました 試合後にピッチ上で交わる 両チームの選手たち 一方のイングランドは サポーターも 選手たちも 完璧な勝利に 狂喜乱舞! ハカのときに不敵な笑みを浮かべていたファレルも 快心の喜びの表情です ロンドンのパブでは 朝から大騒ぎ! 対照的に オークランドでは 意気消沈! イングランドの新聞紙面には 「やっつけたぞ!」 と見出しが躍っています(笑) 試合中は緊張の表情だったエデイさんも 試合後のインタビューでは 日本語も交えて 上機嫌で弾けていました この試合のために 2年半かけて準備してきたそうで それをしっかりと結果として出すエデイさんは やっぱり凄いです! でも このあとにハンセンさんを誘って ビールを飲みに行ったそうです エデイさんとハンセンさんとの親交は 1997年にニュージーランドの同じクラブチームで コーチ修行を始めた頃から始まり ずっと互いをリスペクトしあっているとのことで 翌日の記者会見で ハンセンさんは 「エデイは 私の気持ちをわかってくれている」 と感謝し エデイさんも記者会見で 「今日は勝てたけれど オールブラックスが ラグビーの神様であることに変わりはない」 と リスペクトしていました いいですね! エデイさん 優しいところもあるのですね!(笑) さて 試合のスタッツを見ると イングランドが ターンオーヴァー セットプレーで 圧倒したのがわかります そして オールブラックスは 特に後半にペナルティが多かった トライはお互いに1個でしたから PGの差が点差になりました それだけイングランドが プレッシャーをかけていたということですね オールブラックスが負けたときのために 「ダミアン・マッケンジーが 怪我で来られなかったからだ」 という言い訳を準備していましたが(苦笑) 今日のイングランドが相手なら ダミアンが出ていても 負けたかもしれません それくらい イングランドが素晴らしかった! 新横浜駅に帰る道すがら あちこちで大喜びしてスイングローを歌う イングランドサポーターたち 路地でひっそりとうなだれる オールブラックスサポーターたち リアルに好対照な姿を目にしました 新幹線の中には 本当に眼がうつろで いまにでも吐きそうな様子の 黒いシャツを着た人もいました ニュージーランドの新聞には 「この世の終わりだ」 という見出しが出て 葬儀の告知ように 一面を黒くした紙面もあったようです また オールブラックスのHPを見たら 翌日の記者会見の様子が レポートされていましたが 試合後の更衣室は お通夜のような雰囲気だったそうです リード・キャプテンは 試合当日が誕生日で 失意で戻ったホテルには お子さんたちからの誕生日カードが 届いていたとのこと 少しセンチメンタルなキャプテンは 国民をがっかりさせてしまい悔しいけれど それでも前を向いて 頑張っていかないといけないと 顔をあげていました ハンセンさんが インタビューで語ったように スポーツにはこんな日もあります 残念だけど 今日はイングランドの日だったのでしょう たかがラグビー されどラグビー オールブラックスの復活を期待したいです! そうそう 書き手の席のとなりのとなりに 1991年のワールドカップで ワラビーズが優勝したときのレジェンドの マイケル・ライナーさんがおられたので 写真を撮らせていただきました! さすがにワールドカップだけあって レジェンドがたくさん 来られているようですね!
高橋医院