最後に ストレスとどう付き合うか説明します


<ストレスとどう付き合うか>

ストレス対処は 
付き合い であり 戦い である
と言われています

我慢できないストレス

いつまで続くかわからず 
喜びを得ることが期待できないストレス

が原因となることが多いので厄介です

ストレス対応のポイントとして

ストレッサーに対して
 いかに過剰に脳を反応させないか
 いったん過剰に反応した脳をいかに鎮静化させるか
 考える

ストレッサーへの過剰反応を鎮静化させることの重要性を示す図

自分のストレスについて 客観的に把握する
 どのような原因のストレスが
 どれだけ自分に降りかかっているかに気付き
 ストレス対策のスタートとする

ストレスの客観的把握の重要性を示す図

自分の特性をよく把握して
 ネガティブな認知傾向など 
 ストレス障害を起こしやすい傾向があれば
 それらを修正するようにする

ネガティブな認知傾向のデメリットを示す図

といったことがあります


<ストレス対処能力 レジリアンス>

ストレスに対する強さであるレジリアンス
メンタルの強さでもあります

レジリアンスの重要性を示す図

メンタルの強さを規定する因子や 
その強化法には
下記のようなものがあります

メンタルの強化法を示す図

@認知傾向

ネガティブな物事のとらえ方 認知傾向が強ければ
それを修正して 
ものごとをポジテイブに認知するようにする

どんなに悪いことにも
何か良い点があるはずという視点で物事を見る

見方を変えて
マイナスだけでなくプラスの方向から
考えてみるようにする


@完璧主義

良いか悪いか二分して考える思考方法をやめる
日頃の生活の期待値を下げる

完璧主義が強いと 
うつや自殺のリスクが増えてしまいます

周囲の評価や結果にばかり左右されない生き方
をすることが大切になります

完璧主義の弊害を示す図


@否定的体験への固執性

既に起きてしまったことを 
くよくよと何度も考える傾向があるかどうか

自分で評価して
ある場合はそうしないようにします

否定的体験への固執性の弊害を示す図


@環境変化に対する過敏性 不安の強さ

世界に対する安心感は
遺伝的素養と幼い頃の養育体験 
母親との関係に規定されます

不安を感じやすい遺伝的体質を有していても
幼少時の養育環境に恵まれていれば 
過度に不安を感じなります


@共感性 向社会性

相手と同じ感情を共有しようとする傾向
他者の助けになろうとし 
関わりを持とうとする傾向

こうした傾向が高いと
他者を信頼するようになり 
苦情を感じにくくなりますが

低いと 被害者意識が強くなってしまいます


@気持ちや欲望をコントロールする 情動制御能力

これが弱いと 感情のままに反応してしまうので
対人関係のトラブルが起きやすい

逆に高すぎると 我慢しすぎてしまいます

高すぎても低すぎても 
マイナス面が生じやすいのです


@気持ち 考え方を切り替えてリラックスする

ひとつのことを
反芻するように考え続けると良くないので
切り替えるために 
体を動かすのが良いとされます

同じことを考えても結果を変えることができないなら
考えない方が良いと考えましょう

気持ち 考え方の切り替えの重要性を示す図


<日々の生活での注意>

すべきこと

刺激を避けない
引きこもらずに動くようにする

少しでもいいからプラス刺激を取り入れる

自然の中を歩く
小説を読む
他者とコミュニケーションをとる
笑う
体を動かす

ストレスの原因を避ける


@してはならないこと

ダラダラする
二度寝・昼寝などで休む

反省 後悔 など自己否定をする


@リズムのある生活 メリハリのある生活が大切

毎朝同じ時間に起きて 朝食を食べて
1日の生活をスタートする

仕事とプライベートのモードを切り替える

生活に潤い ゆとりを与える


@食事

1日3回の規則正しい食事を
楽しんでゆっくり食べて
ビタミン ミネラルを充分に摂る


@趣味を持ち 遊ぶようにする

敢えて無駄なことをする
非日常的な刺激を感じ 自分で考える


@家族や友人 職場でのサポートを受ける


@過度に頑張らない

特に負けず嫌いな人 
真面目すぎる人
は要注意


@あきらめることも大切

あきらめられない人は 永遠にストレスを溜めてしまう

過去の自分があきらめたことはあきらめて
現在の自分を受け入れ 今の出来事を注視する

良い人だと他人から思われたい 
という気持ちをあきらめる

人を羨ましいと思うことはあきらめる
特に日本人は 自己肯定感 自尊感情が低く
他人を羨ましいと思いがちなので要注意

「こうでなければならない」
という考え方をあきらめる


@空気を読まないようにする

共感はしても 同調はしないようにする
同調は 空気を読むことと同じ

必要以上に共感しないし 他人に共感を求めない

さまざまなストレス発散法をまとめた図


結構 耳が痛いポイントも多いですね(苦笑)

現代社会に生きている限り
ストレスは避けられないものですが
うまく付き合って 
逆に活力に変えたいものです!
高橋医院