ハラリさん
理想とする世界の在り方について語ったあと

返す刀で 
今の国際社会の在り様を切って捨てます




今 国際社会は集団的まひ状態にあり
誰も責任ある対応を取っていない

過去に世界規模の危機が起きた際
2008年の世界金融危機
2014年のエボラの流行のときなど
アメリカが世界のリーダー役を担った

しかし現在のアメリカ政権は
その役割を放棄し
人類の将来よりアメリカファーストとの立場を
隠そうともしていない



トランプは
パンデミックに対する自分の認識の甘さ
初期政策の失敗への非難を恐れて
スケープゴードを探してWHOを責めて
批判の矛先をそちらに向けようとしているだけ

彼は 何についても
責任を取ることも 
過ちを認めることも決してない一方で
手柄はすべて自分のものにして
問題が起きれば誰か他人のせいにする



歴史あるパートナーのEUに対しても
一方的な入国の全面禁止など 
見捨てるような行為を行い

ワクチンを独占供給しようとして
ドイツの製薬会社の買収を試み
ドイツ政府といざこざを起こした


だから人類は 
もはやアメリカに頼ることはできないが
それはむしろ いいことかもしれない

1カ国の信頼できないリーダーがいるより
世界のために異なる国々が
集合的なリーダーシップをとることを目指す方が良い

EUや日本 中国 ブラジルや他の国々が
一緒になって立ち上がってくれることを望みたい

しかし
アメリカが抜けた穴を 
他の国々によって埋められなければ
感染拡大を食い止めるのが難しくなるだけでなく
新型コロナの感染拡大による打撃は
長く経済や国際関係に影響していくことになる


今回は EUにとって大きな試練で
連帯を実現できれば 
EUを強くすることができるだろう

危機の中でこそ
EUは価値を証明できる可能性がある



先日 EUは頑張って
共同の経済支援策を成立させましたね!

繰り返すが
現在の世界の危機の最大の問題は
リーダーシップの不在だ

今の世界の在り様は 
ここ数年起こってきたことの帰結で

アメリカが
世界のリーダーから退き 自己中心的になり
世界全体で 
敵意 分裂がエスカレートしている



こうした状況が 
今回の危機への対応を難しくさせている

世界の協力なしでは
感染の拡大も阻止できず
経済崩壊を食い止めるのはもっと困難だ

感染症は
全世界が共有するリスクだと考える必要がある

たとえ あなたの国で感染が下火になっても
ウイルスが人類の体内にいる限り 突然変異して
より致死的になり 感染力が強まり
あなたの国に戻ってきて
以前より深刻な流行を引き起こす可能性がある

ひとつの国が感染に苦しんでいる限り
どの国も安全でいることはできない
これが 我々が直面している最大の脅威だ

経済も含め 自国のことだけでなく
グローバルに物事をとらえることが重要



グローバルな経済プランを立てなければ
問題を抱える国が崩壊するだけでなく
世界全体に悪影響が広まってしまう

国民が政府に
世界的な団結をするようにプレッシャーをかけるべきだ

今回の危機を 戦争に例えるのは良くない
偏見や分断を助長してしまうリスクがあるので
戦争 戦い 勝利といった言葉は使うべきではない

ウイルスも経済も立て直すことができたら
対応は成功したと言えるけれど
自国の人だけ守って 他の国が崩壊したら
それは成功とはいえない


やはりハラリさんも
世界政治の在り方には厳しい評価をしているのですね

特に トランプねえ
自分で自分に消毒液でも注射していればいいのに!(笑)

最後の方で指摘された
パンデミックで生まれる分断と偏見も
とても気になることです

前回も強調されていましたが
パンデミックを 
文字通り世界の問題として捉えることが
重要になるということですが

うーん 窮屈な日々の生活のなかで
そこまで意識を高く保てるものでしょうか

ちょっと不安になります
高橋医院