コロナ後の世界
ハラリさん コロナ後の世界について語ります 選択を下す際には 目の前の脅威をどう乗り越えるかだけでなく この嵐が去れば どんな世界に住むことになるかも 自問すべきだ 私たちは これまでとは違う世界に暮らすことになる 多くの国で 国全体が大規模な社会実験のモルモットになっている 全ての人が在宅で勤務し 互いに離れた距離からでしか コミュニケーションをとらないようになると どうなるのか 学校や大学が 全てをオンライン化したらどうなるのか 危機の中で 社会は非常に速いスピードで変わる可能性がある グローバルなセーフティネットが 必要とされるだろう 混乱が生まれ 暴力 移民の波が起き 世界中が不安定になる アメリカの代わりに EU 日本 中国など他の国々が 一緒になって立ち上がれるか? よい兆候は 世界の人々が専門家の声に耳を傾け始めていることで 科学者たちをエリートだと非難してきた ポピュリスト政治家たちも 科学的な指導に従いつつある そして 危機が去っても その重要性を記憶することが大切だ 今回のことを教訓にして 気候変動問題でも 専門家の声を聞くようになって欲しい 質問者に促されて 未来への提言をします すべての危機は チャンスでもある 新型コロナの流行が グローバルな分裂が重大な危険をもたらすことを 人類が理解する機会になることを願いたい パンデミックの社会的影響を決めるのは 私たち自身だ 自国優先の孤立主義 独裁者を選び 科学を信じず 陰謀論を信じたら 歴史的大惨事になり 多くの人が死に 経済は破綻し 政治は大混乱になる グローバルな連帯 民主的で責任ある態度 科学を信じる道を選べば たとえ一定数の犠牲者が出たとしても ウイルスだけでなく 自らのうちに潜む悪魔を打ち破れる 憎悪 幻想 妄想を克服し 真実を信頼できれば 以前よりずっと団結することができる そうすれば 後になって 人類にとって悪くない時代だったと思えるはずだ 我々は目の前には 自国を優先し各国との協力を拒む道を歩むのか グローバルに結束していくのか という2つの選択肢がある 前者を選べば 危機は長期化し 将来さらに恐ろしい悲劇が 待つことになるだろう 後者を選べば 新型コロナに勝利するだけでなく 今後21世紀に人類を襲うであろう さまざまな病気の大流行や危機にも勝利できる 憎悪 幻想 妄想を克服し 科学を信じる姿勢の重要性 グローバルに結束することの必要性 といったことが 再び強調されます だいぶハラリさんが言いたいことが わかってきた気がします(笑) コロナ後の社会の在り方を決めるのは 自分たち自身だという訴えは 人を目覚めさせる日光のように感じます とは言いつつも 現実の世界を見ると なかなか厳しそうですね(苦笑)
高橋医院