このパンデミック下で
経済はどうなっていくのでしょう?

パンデミックによる不確実性の渦の中で
お金が自由に動かず 特定の場に留まっています

@限界消費性向

スティグリッツさんは

実体経済は
4人に1人 4000万人のアメリカ人が職を失ったという
まさに大打撃の真っただ中にいるのに
それにもかかわらず株価が上昇しているのは
株価が現実を反映していないことを意味する
と呆れます

株価が現実を反映していないことを強調するポスター

ここで これまでも再三登場してきた
ケインズ理論が引用されます

ケインズは 世界大恐慌の時に
政府主導の失業対策の重要性を説き
新たなマクロ経済理論を打ち立てました

雇用を作り
社会の末端にまでお金を行きわたらせることが
経済全体を健全に立て直すことになる
主張したのです


ファーガソンさんは
ケインズが著書の「一般理論」のなかで述べた
恐慌における決定的な変数は 限界消費性向である
という点に着目します

限界消費性向について説明する図

限界消費性向とは
所得の増加分に対する 消費の増加分の割合ですが

恐慌においては 
富裕層ほど消費を減らす傾向にあるので
だからこそ あらゆる階層に仕事を通して賃金を回し
限界消費性向を高める刺激策が必要である
ケインズは指摘したそうです

説明するファーガソンさん

しかし これは
経済的封鎖が起こり 社会的距離が必要とされる状況では
容易なことではありません


@流動性選好

ナレーターが
多くの国で人々は 政府からの警告におびえている

おびえている人々の姿

人々は行動を変えたのか? 変えざるを得なかったのか?
と語ります


ファーガソンさんが 再び指摘します

現在は 貯蓄率が大幅に上昇している
アメリカでは これまで多くの人が貯金していなかったので
貯金がどれほど重要なことかを知ると
困難でも貯蓄を増やそうとする

ましてや 消費の場であるお店がしまっている状態では
人々は将来の可能性のために貯蓄に走ってしまう

流動性選好について説明する図

ここで「流動性選好」というタームが引用されます

経済学に疎い書き手は 初めて聞く術語ですが(苦笑)

将来が不確実で狼狽が激しいときは
人々の流動性選好
つまり 資産を貨幣として貯蓄しておこうとする意志が
急激に増大するので
世間にマネーを出回らせるためには
利子率を出来る限り引き下げても十分ではない

個人主義的資本主義の経済にあって
極めて制御しにくいのは 確信の回復で
将来への不安と負の感情の連鎖が経済を萎縮させる

確信の回復の重要性を訴えるポスター

では 不確実性のなかでの確信を回復させるには
どうすればいいのでしょう?

確信の回復を望む人々
高橋医院