新型コロナウイルス感染が
世界的に猛威をふるっていますが
社会全体でどのように立ち向かうべきか
ここにきて専門家間で激しい議論が続いています

<厳しい行動制限より選択的防御を という意見>

ハーバード オックスフォード スタンフォードなどの
公衆衛生の専門家グループは
10/5に発行されたGreat Barrington Declarationに

経済活動や学校での学習を続けながら
社会全体の抵抗力を強める集団免疫を形成すべきだ

という政策提言を発表しました

ハーバード オックスフォード スタンフォードなどの公衆衛生の専門家グループが発表した政策提言

この提言には
アメリカ イギリスをはじめとする世界各国の
6300人余りの医学 公衆衛生の専門家が
署名して賛同しています

彼等の趣旨は 以下のようなものです

重症化リスクが高い高齢者や持病を持つ人の感染抑制を
集中して精力的に行うことが重要で
そのためには 老人が居住する施設では
既感染のスタッフを中心に勤務させ
未感染のスタッフや来訪者には
頻回のPCR検査を行うべきである

一方 リスクのない人や若者らへの
厳しい行動制限は避けるべきで
手洗い マスク 調子が悪いときは家にいる 
といったことを励行すれば
通常の生活を行っても構わないのではないか

そうすればロックダウンにともなう
経済的不安による自殺などの大きな弊害を防ぐことができる

こうした施策を行いつつ ワクチンの完成を待てば
若年者など低リスク集団が感染して抵抗力を獲得でき
さらにワクチンができれば その効果も合わせて
集団免疫の形成につながり
最終的には高齢者などを保護することになり
ロックダウンによるダメージを軽減できる


<従来型の対策を継続すべきという反論>

一方 別の欧米の専門家80人は
10/14のランセットに 提言への反論を発表し

人と人との接触機会を減らす従来型の対策継続を
主張しています

ランセットに掲載された反論

重症化しにくい若年者などへの感染の放置して
集団免疫成立を期待する考えは
「科学的根拠のない危険な誤り」であると警告し

若年者らへの感染拡大により
多くの人々への感染 死亡リスクが生じる
労働力全体が低下し経済状態をさらに圧迫する
医療機関をひっ迫させる

さらに 軽症ですんだ若い人にも起こり得る
感染後に症状が長期間持続する
「long COVID」も起こしかねない

と警鐘を鳴らします

また 現段階では自然感染後の抗体の持続期間は不明であるし
再感染例も報告されているので
若年者での感染拡大が集団免疫成立に有効との確証もない

ソーシャルディスタンスをとる
マスクや手洗いを励行する
3密を避ける
早期に検査して感染者を同定し
追跡調査で感染者の濃厚接触者を選別し隔離する
といった施策の有効性はエビデンスとして確認されており
これらを継続すれば ロックダウンを防ぐこともできる

ワクチンや有効な治療薬ができあがるまで
こうしたエビデンスに基づいた施策を行うべきである
と強調します

また 日本 ベトナム ニュージーランドなどを例に挙げ
強力な公衆衛生対応により感染が制御されれば
生活をほぼ正常に戻すことができると説きます

そして
ロックダウンの悪影響があることは認めるが
安全で効果的なワクチンと治療法に完成するまでは
従来行われている感染制御策が
社会と経済を保護するための最良の方法である
と結論します


こうした討論が話題を呼んでいますが

さまざまなメデイアに掲載された討論
読み手の皆さんは 
どちらの意見に より賛同されますか?
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