ジーザスクライスト・スーパースター
バッハのマタイ受難曲を 書き手がストーリーを 旧知のように聴けた話をしましたが クリスチャンでもない ふとどき者の書き手が なぜ イエス・キリストの最後の日々の様子に 馴染みがあるかというと それは小さい頃から 子守唄代わりに マタイ受難曲を聴いていたから ではなく(苦笑) 別の機会に このストーリーに慣れ親しんでいたからです それは ミュージカルの ジーザスクライスト・スーパースター のちに エビータ キャッツ オペラ座の怪人などの 大ヒット作を次々と世に送り出し ミュージカル界の大御所となり 爵位を得て サラ・ブライトマンとも結婚した(離婚もした:笑) あの サー・アンドリュー・ロイド・ウエーバーの ブロード・ウェイでの デビュー作です(1971年が初演) 右が若き日のロイドウェーバー 月日が経つと でも 老いても とてもエネルギッシュに見えます! (金髪に染めてる?:笑) さて この作品は まさにイエス・キリストの最後の7日間を 描いた作品ですが 必ずしも福音書には 忠実ではなかったので (イエスとマグダラのマリアのラブストーリーなどが ありましたから) 初演の日には キリスト教団体が劇場に抗議に来たそうです どうしてガキだった書き手が このミュージカルの存在を知ったかというと 当時の書き手はロックが好きで ディープ・パープルのファンでしたが (ハイウエイ・スターとか 懐かしい、、、) ボーカルのイアン・ギラン(写真右上)が ジーザスのオリジナルとなる2枚組LP作品で イエスを演じ歌っていたので 当然 既にLPは買って聴いていて 四季が舞台化するとのニュースを聞いて すぐに観に行くことにした次第です ちなみに若い方はLP?と思われているでしょうが 昔は“レコード”だったのですよ うへー 色々と懐かしい名前が出てくるな と思いながら読まれている おじさん おばさんがおられるかもしれませんね(笑) 日本では 浅利慶太さん演出の劇団四季により 1973年に「ロックオペラ イエス・キリスト=スーパースター」 として初演され まだ中学生だった書き手は おこずかいをためてチケットを購入して 初めてミュージカルなるものを 観に行ったのですよ で とてもとても感動して もともとミュージカルが好きだった両親に 是非 観に行った方が良いと 勧めたものでした(笑) ちなみにハコは 中野サンプラザホール しかもこけら落とし公演 今はなき中野サンプラザホールと聞いて 懐かしくなった方もおられるのでは?(再笑) で 劇団四季の初演キャストが 凄かったのですよ! イエスを演じたのは鹿賀丈史で なんとこれが 彼のデビュー作! ユダは 初演は飯野おさみでしたが のちに滝田栄が演じました ヘロデ王は ダンシング・オールナイトをヒットさせた もんた&ブラザーズの あのもんたよしのりですよ この役は 初演時にはチョイ役でデビューした市村正親が のちに演じることになります 鹿賀丈史 滝田栄 市村正親 その後の劇団四季の ミュージカルや芝居 そして日本の演劇をしょって立つことになる 錚々たる大スターのデビューに出会えたなんて とてもラッキーでした それから 癌で才能を惜しまれつつ早世された 舞台演出の金森馨さんが アイデアを出されて仕掛けられた ジャポネスクバージョンの舞台装置は キリストの最後をモチーフにした内容なのに 岡っ引きが出てきたり 大八車が舞台狭しと豪快に行き来したりで とても印象に残るものでした で あくまで娯楽作品のミュージカルですから イエスとユダとの確執や イエスをひとりの男性として慕う マグダラのマリアの苦悩などが メインテーマとなり アップテンポのロック調の曲あり マリアが歌うバラードありで 楽しめましたが このミュージカルを何回も観に行ったおかげで マタイ受難曲で歌われている内容 ユダとイエスの確執や ペテロの否認や エルサレムでの裁判の模様や 民衆の手のひら返しのイエスへの非難 などが なんの戸惑いもなく耳に入ってきたわけです いくらふとどき者の書き手でも マタイ受難曲を聴きながら あれ マリアのバラードはないの? などとは 思いませんでしたが 正直に言うと 四季の舞台のことを ちょっと想いだしたりしていました これからも この季節にマタイ受難曲を聴きに行ったら ジーザスクライスト・スーパースターのことを 思い出すかもしれません(笑) いやー なんだか 古い個人的な思い出話で 失礼いたしました(苦笑) 劇団四季さん ジーザスをリバイバル公演してくれないかな
高橋医院