睡眠12箇条 その2
健康づくりのための睡眠指針2014・睡眠12箇条 の続きです 5. 年齢や季節に応じて 昼間の眠気で困らない程度の睡眠を @個人差はあるものの 必要睡眠時間は6 時間以上8 時間未満 *必要な睡眠時間以上に長く睡眠をとっても 健康になるわけではない @一晩の睡眠量は 加齢するにつれて徐々に減っていく *年をとると 徐々に早寝早起きの傾向が強まり朝型化し その傾向は男性でより強い *年をとると 睡眠時間が少し短くなることは自然である *日中の眠気で困らない程度の 自然な睡眠が一番である 6. 良い睡眠のためには 環境づくりも重要 @習慣としている自分の就寝時刻が近づくと 脳は目覚めた状態から 徐々にリラックスした状態に移り やがて睡眠に入っていく @スムーズに眠りへ移行するには 就寝前の脳の変化を妨げないよう 自分にあったリラックスの方法を工夫することが大切 *寝床に就く前に少なくとも1 時間は 何もしないでよい時間を確保する *入浴はぬるめと感じる湯温で適度な時間 ゆったりとするとよい *およそ30 分以上寝床で目が覚めていたら 一度寝室を離れるなどして気分を変える @良い睡眠のためには 環境づくりも重要 *自分の睡眠に適した 寝室や寝床の中の温度や湿度に設定する *明るい光には目を覚ます作用があるため 就寝前の寝室の照明が明るすぎたり 特に白っぽい色味であったりすると 睡眠の質が低下する 7. 若年世代は 夜更かしを避けて 体内時計のリズムを保つ @平日と比べて 休日は起床時刻が2〜3 時間程度遅くなる *体内時計のリズムを乱すことから 休日後 登校日の朝の覚醒・起床を困難にさせる *休日の睡眠スケジュールの遅れは 夏休みなどの長期休暇後に大きくなる *朝 暗いままの寝室で長い時間を過ごすことで 起床直後の太陽光による体内時計のリセットが うまく行えないことが原因 *体内時計をリセットするには 起床後なるべく早く太陽の光を浴びることが望ましい @夜更かしが頻繁に行われることで体内時計がずれ 睡眠時間帯の不規則化や夜型化を招く *寝床に入ってから 携帯電話 メールやゲームなどに熱中すると 目が覚めてしまい さらに 就床後に長時間 光刺激が入ることで覚醒を助長する 8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに 毎日十分な睡眠を @日中の眠気が 睡眠不足のサイン *昼過ぎ以外の時間帯で 強い眠気におそわれる場合は 睡眠不足の可能性がある *日中の仕事や活動に支障をきたすほどの眠気でなければ 普段の睡眠時間は足りている *睡眠時間が6 時間を下回ると 日中に過度の眠気を感じる労働者が多くなる @睡眠不足は仕事の能率を低下させ 睡眠不足が蓄積すると回復に時間がかかる *人が十分に覚醒して作業を行うことが可能なのは 起床後12~13 時間が限界で 起床後15 時間以上では 酒気帯び運転と同じ程度の作業能率まで低下する *睡眠を「ためる」ことはできないので 休日にまとめて睡眠をとろうと試みても 補えない *休日に遅い時刻まで眠っていると 光による体内時計の調整が行われないため 生活が夜型化して 日曜の夜の入眠困難や月曜の朝の目覚めの悪さにつながる @午後の短い昼寝で眠気をやり過ごし 作業能率を改善する *午後の早い時刻の30分以内の短い昼寝が 眠気による作業能率の改善に効果的 続く
高橋医院