お休みしていた 
AI時代とネコ型人間 
の話題を続けます

ポスト工業化社会である 
現代のIT AI社会では
イヌ型社会でなくネコ型社会が望まれることを 
紹介してきましたが

ネコ型人間から成るチームは 
とても有能です

ネコ型人間から成るチームの写真

現代の会社のチームは

多様な分野の専門家からなる
プロジェクトチームで
タテでなくヨコの人間関係で活動します

そうしたチームでは
自分の意思と判断で
主体的に行動できるネコ型人間でないと
貢献できません

変化が激しくて不安定な環境では
権力が分散して 
水平方向のコミュニュケーションで有機的
そんな組織が有効です

組織に多様性があると
新たな視点や刺激が入り 
創造・革新を生み出せるのです


いろいろな種類の猫たちの写真

安定した時代だと
権力がトップに集中して 
命令・服従の関係で動く
そうした機械的な組織が有効でしたが

イヌ型社会のようなピラミッド型の組織は
現代では非効率です

筆者は

ネコ型社会で活躍するには
野良ネコの処世術に学ぶことが大切

と説かれます

野良猫の姿

たとえば
いくつかの集団への多元的帰属により 
自身の自由を確保するのです

ネコは 複数の集団に多元的に属し
主という存在を認めず 
誰からも束縛されず 
過剰に干渉もされない
多元主義・等距離外交を好み 
実践しています

ひとつの集団に属し
主人に忠実に振る舞うイヌとは 
まさに対照的です

複数集団への多元的依属により
代替的選択肢が持てるので
上からの理不尽な要求に従わなくてよいのです

うーん 筆者の方は 
野良ネコさんの観察から
よくそんなことを思いつかれるものですね!

びっくり 感心です!

で 実際に最近の社会では

インディペンデント・コントラクター と呼ばれる

専門的な知識やスキルを有する個人が
複数の会社とフルタイムでない業務契約を結んで
仕事をしていく 

という働き方が注目されていて

アメリカでは 
雇用形態の35%を占めるそうです

インディペンデント・コントラクターを説明する図

安定した時代は 
寄らば大樹の陰で
ひとつの大きな組織に属していれば
安心でしたが

不安定で動きの激しい現代社会では
複数の会社に多元的に属する方が
リスクを減らせるのです

一方 副業も大切になります

日本では
労働者をイヌ扱いして
囲い込んでおきたがったので
副業は否定的でしたが

今は60%ほどが
副業している あるいは 副業したいと
考えているそうです

副業に関するパンフレット

副業には
個人の会社への依存度を減らせる効果がありますし
会社も 社員の副業で
外からの新たな情報が得られ
自社で訓練しなくても 
社員が成長します

こうしたネコ型社会では
人間関係は 
広くて浅いつながりになります

広いので 
自分が持っていない多様な情報を得られやすく

浅いので 
利害関係が起きにくい

広くて浅いつながりの重要性をアピールする図

日本社会は
放っておくと閉鎖的で濃密な
人間関係になりがちで
濃密な人間関係では 
互いがライバルになってしまいます

だから 日本の会社員は
職場の同僚にノウハウは教えないし
仲間と助け合わない

薄い人間関係では 
利害関係が起こりにくいので
逆に互いに助け合うようになります

但し

複数の組織に属し 
薄い人間関係でやっていくには
組織や他人に依存しなくても生きていける
自活能力が必要となります

しっかりとした個と実力が
なければなりません

個と実力を兼ね備えた猫の姿

また ネコ型人間は
他人から嫌わることがあっても 
憎まれません

イヌ型は
他人を攻撃して敵を作り 
憎まれたり恨まれたりしますが

ネコ型は
わがままで協調性がないかわりに
他人を必要以上に攻撃しないので
敵を作らないのです

そして ネコ型個人主義では
自分は管理されたくなく 
他人も管理しないので
平和主義になり

他人への思いやりも 
自然に生まれてくるとされます

猫型型社会を生きる人の姿

なるほどねえ 
ネコ型社会って 奥が深いのですね!

 

 

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