ラグビーに興味がない糖尿病専門医さんは
書き手がラグビーの試合を見ていると

デブのおしくらまんじゅうを見て 
何が面白いの?

と よく言われます


でも 彼女がいみじくも語った
「デブのおしくらまんじゅう」
という言葉は
ラグビーの特徴のひとつを 表現しています


それは 多様性 です

よく指摘されることですが
ラグビーには 
さまざまな多様性があります


ラグビーの多様性をアピールするポスター


まず プレーする人の体格に多様性がある

デブのおしくらまんじゅうは
モール ラックという 
ボールを奪い合うプレーです

ボールが地面から離れていて
立って奪い合うのがモール

モールでプレーする選手たち

地面に転がったボールを
しゃがんで奪い合うのがラック

ラックでプレーする選手たち

このプレーに主に参加するのが フォワードの選手
おデブさんたちです(笑)


ラグビーは 15人でチームが構成されます

15人のポジションを説明する図


背番号1番から8番が フォワード

スクラムを組んで
ラインアウトやモール ラックで
ボールを奪い合います

フォワードについて説明する図

1~3番はフロントローと呼ばれ
スクラムの最前列で相手と組みあいます

フロントローの選手たち

真ん中の2番はフッカーで
スクラムに入れられたボールを
足で後ろにかき出します

フッカーの説明図フッカーの説明図2
ジャパンのフッカーの堀江選手

ジャパンの名フッカーの堀江選手

ある理容関係の方にうかがいましたが
堀江さんのこの髪型を作るのに
ほぼ1日かかるそうです

両端の1番3番のプロップは
ひたすら相手を押しまくる

プロップの説明図プロップの説明図2

フロントローは 
体重が150Kgに達する人もいます

フロントローの選手

ちなみに書き手は
小学生の頃に肥満児のハシリだったので(苦笑)
3番をしていました


セカンドローの4 5番は ロックと呼ばれ

ロックの説明図ロックの説明図2

スクラムで
フロントローのお尻の間に頭を突っ込んで
後ろから押し込みます

フロントローのお尻の間に頭を突っ込んで後ろから押し込む様子


ラインアウトで飛び上がって
高いところでボールをキャッチするのも
ロックの役目なので
背が高い人が多く
身長が2mを超える人も少なくない

ラインアウトで飛び上がって高いところでボールをキャッチする様子

オールブラックスの名ロック
髭が見事な サム・ホワイトロック選手

サードロー 第3列は 6 7 8番

サードローの説明図

6 7番はフランカー

運動量が豊富で 何度でもタックルに走り
接点でのボールの奪い合い(ジャッカル)で
中心的な役割を果たします

フランカーの説明図フランカーの説明図2

世界的なフランカー マコウ選手

オールブラックスの前キャプテン
名フランカー リッチー・マコウ選手
彼のジャッカルは凄かった!

8番はナンバーエイトと呼ばれ
攻守にわたり機動的な役回りをします

ナンバーエイトの説明図ナンバーエイトの説明図2
スクラムを後ろからまとめるナンバーエイトの後ろ姿


先日 日本ラグビー協会の副会長になられ
プロリーグの設立を目指している清宮さんは
早稲田時代はNo8で
フォワードをまとめていました


9番 10番はハーフバック

9番はスクラムハーフ(SH)
フォワードが奪ったボールを 
素早くリズム良く バックスに供給します

スクラムハーフの説明図スクラムハーフの説明図2
スクラムから球を出すスクラムハーフ

10番スタンドオフ(SO)は司令塔
相手の陣形や状況を見て
パスにするか キックにするか
あるいは自分で突破するか
瞬時に選択して 攻撃の形を作り上げます

スタンドオフの説明図スタンドオフの説明図2

往年の早稲田の名スタンドオフの曽我部選手

書き手が贔屓だった
早稲田の黄金時代の名スタンドオフの曽我部選手
パスを受けるのは
早稲田時代の五郎丸選手ですね


11番から15番が バックス

バックスの説明図

12番 13番はセンター
SOからパスされたボールをもらい
突進して相手のデイフェンスラインを
ぶち破ります

また12番は
相手のディフェンスラインを俯瞰的に見て
10番のスタンドオフとともに
攻撃を組み立てる役目も果たします

センターの説明図センターの説明図2
オールブラックスの名センター ソニービルウイリアムス

オールブラックスの名センター
オフロードパスの超名人の
ソニー・ビル・ウイリアムス選手

そして 書き手が大好きだった
コンラッド・スミス選手
とても知的なセンターでした

11番 14番はウイング
バックスラインのいちばん外側に位置し
センターからパスされたボールを持って
快足を飛ばしてトライを奪う 仕留め役です

ウイングの説明図ウイングの説明図2

伝説のウイング ジョナ・ロムー選手
迫力満点で走り回る姿は
あまりに衝撃的で 忘れられません

15番はフルバック

フルバックの説明図フルバックの説明図2

最後尾に位置して 
キック対策などの防御の要になり
ときに攻撃ラインに参加して
攻撃にバリエーションを加えます
オールブラックスの名フルバック ダミアンマッケンジー

怪我で来られない
オールブラックスの名FB
ダミアン・マッケンジー選手

ワールドカップで
彼の活躍が見られないのは 本当に残念です!


このように
各ポジションにより 働きが異なりますから
その体形も異なってきます

チーム全員が整列すると
チビもノッポも
デブもキン肉マンも
それぞれいるのが よくわかります

整列したさまざまな体型の選手たち

フォワードは
おしくらまんじゅうで負けないように
大きくてたくましい

フォワードでも 第3列は
強いあたりも素早い走りも求められるので
デブというより筋骨隆々の人が多い

バックスは 走りが命ですから
スリムな体形の人が多いのですが
最近のバックスは
第3列のように筋骨隆々の人が珍しくありません


ということで

おデブさんもスリムな人も
ノッポもチビも
さまざまな体形の人が
それぞれに適したポジションでプレーできるのが
ラグビーの多様性とされています

小さい選手がタックルで大きい選手を倒す場面

ちびっ子のスクラムハーフが
鋭いタックルで
でかいフォワードの選手を
仰向けに倒したりするの見るのは
ラグビーを楽しむ醍醐味のひとつです


ちなみに今日のブログで
ポジションを説明する図を引用させていただいた
J-SPORTでは
ワールドカップの全試合をナマで見れます!
高橋医院