華は大切!
我が家のクリスマスの定番 鈴木雅明さんのBCJの ヘンデルのメサイア に 今年も行ってきました 鈴木雅明さんは 以前にブログで紹介しましたが プログラムによると このクリスマス公演も今年で17回目 ほぼ毎年行っているので 書くネタがなくなるですが なんとか 話題をひねり出して、、、(苦笑) 今年は チケットを買いに行くのが例年より若干遅れたので ホールのうしろの方の席になりました 糖尿病専門医さんが購入してくれたのですが 彼女は今時珍しいアナログ派で オンラインでのチケット購入が苦手 で プレイガイドで 店員さんと対面しながら買われたそうですが かなり前か かなりうしろの席しか 空いていなくて どちらにしようか迷っていたら 店員さんがうしろの席を勧めてくださったとか コンサートや舞台で ホールのどのあたりの席で見聞きするか 迷いますよね! 前の方だと 演奏家やバレリーナの細かい表情まで見れて 迫力満点だけれど なんとなく圧迫感もある?(苦笑) 真ん中あたりの席で ときどきオペラグラスを使いながら 楽しむのがいちばんかな と 思っているのですが さて うしろの方の席だと どうでしょう? ということで 席からはこんな眺め 舞台の全体が空間的に把握できる感じで 意外に良いんじゃない? で 舞台を眺めていて ふと気がついたのですが 今日は 指揮台のところにチェンバロが置いてあります 普段の演奏では 下の写真に写っているように 息子さんの優人さんが 舞台の中央後方で通奏低音を仕切られますが 今回は 雅明さんが 指揮をしながらチェンバロも演奏されるようです この形式は ビデオなどで見たことがありますが ナマで見聞きするのは初めてで 演奏しつつ指揮をするのは 格好が良いです! ちなみに ピアノとチェンバロの見分け方は 鍵盤の白黒の違いで 通常のピアノの鍵盤では白い部分が 18世紀のチェンバロだと 写真でご覧のように黒くなっています ピアノとチェンバロの違いの蘊蓄は また別の機会にすることとして(苦笑) 1年ぶりのメサイア さすがに毎年聴いていると 違和感なくヘンデルの世界に入り込めますが 初めて糖尿病専門医さんに 連れられて聴いたときは あなたの知らない世界で 面喰いましたよ!(笑) だって 書き手は糖尿病専門医と異なり キリスト教に慣れ親しんで 育ってきたわけではないし ハレルヤコーラスになって 聴衆の信者の方が立ち上がったときは ホントに驚いたものです(苦笑) さて 今年のゲスト・ソプラノは 森麻季 さんでした 森さん コンサート会場で配られるチラシで 高頻度にお姿を拝見していて その存在は充分に認識していましたが ナマで聴くのは初めて! で 最初のうちは 普通という感じでしたが 聴き込んでいくうちに 段々と琴線に触れてきて なかなか良かったです! 容姿も華がありますが なにより ご自身が楽しんで歌っておられる雰囲気が 所作に滲み出ていて 表情が豊かで 見ていても楽しくなります そういうのって 意外に大切だと思います 糖尿病専門医さんは 歌い方にオリジナリテイがあって好感が持てる と プロらしいコメントをされていました(笑) うしろの席で聴く効用も あるように思いました 音の波長が ちょうどよく全ていい塩梅に耳に届くというか うまく表現できませんが トータルで楽しめるというか プレイガイドのプロの店員さんが うしろの席を勧めてくださった訳が わかったような気がしました で 森さんも良かったのですが アルトのカウンターテナーのテリー・ウエイさんが とても印象に残りました 女声のパートであるアルトやソプラノを 男性が歌うカウンターテナー 書き手は昔 変声期の前の少年の甘美な声を維持するために 睾丸を切除してしまうという 17世紀にイタリアで行われていた カストラートにまつわる映画を見て へえー 世の中は奥が深い と驚いたものですが カウンターテナーは 男性が裏声を使って女声を表現するわけで その甘美さには テノールやバスより魅かれるものがあります 今回 テリーさんの美声が印象的だったのは うしろの席効果の影響もあったかな?(笑) ということで もちろん 毎年のようにコーラスも素敵でしたが 今年は例年にも増して 独唱の美しさに魅了されたメサイアでした プログラムに書いてありましたが 鈴木雅明さんは ヘンデルの音楽には バッハにはない スペクタクル感や明るいエンタテイメント性があり 独唱はオペラテイックで 合唱も趣が異なる大きな役割を果たしている と語られていて はからずも そうしたご指摘を満喫できた夜でした!
高橋医院