日本人の体質を考慮して書かれた
ダイエット本の紹介を続けます

日本人のための科学的に正しい食事術



この本は
日経ヘルスで活躍されている
健康医療ジャーナリストの西沢邦浩さんが
2018年に書かれました


<日本人に適した食事>

日本人の体質を考え
次のような食事を推奨されます

@血糖値を上昇させにくい 茶色い穀物

*日本人はインスリン分泌力が弱いので
 糖尿病になりやすい

*内臓脂肪が貯まりやすく
 内臓脂肪蓄積型の隠れ肥満が多い

これらのことは
前の本でも強調されていました

したがって
血糖値を上げやすい
白米や白い食パンなどの精製穀物を避け

食物繊維が多く血糖値を上げにくい
玄米や全粒粉のパンを食べた方が良い




白い穀物でなく 茶色い穀物 ですね!


@腸の細菌叢に良い 食物繊維が多い食事

腸の環境を整えて
腸内細菌叢を良い状態に保つことが大切で

食物から
さまざまな種類の食物繊維をとることで
腸の健康維持が保てる

日本人の腸内細菌叢には
食物繊維をエサにする細菌が
多く存在するので
余計にたくさん食物繊維を摂った方が良い




<食物繊維が大切>

繰り返しになりますが
上記の条件を満たすためには
食物繊維が重要です

血糖値が急上昇する食事は 
すぐに空腹になるので

*血糖値を上げず
*腸内細菌の餌になり
*満腹感を感じさせてくれる

といった性質がある食物繊維を
摂るのが望ましい


腸内細菌は
水溶性食物繊維やオリゴ糖を餌にして
短鎖脂肪酸が産生するが

短鎖脂肪酸

*腸管に働きGLP-1を産生させる

*脳に働き過食を防ぐペプチドYYを産生させる

といった肥満を防ぐ作用がある

したがって
水溶性食物繊維を多く含む
大豆 納豆
ゴボウ 
アボガド アーモンド 
玄米
などを多く食べるように心掛けるべきである


日本人の食物繊維の摂取源は
1位は米 2位はパン 3位がうどんで
この3種類で食物繊維の15%を摂取している



したがって
最近流行の過剰な糖質制限は
食物繊維の摂取を妨げるリスクがある

それでなくとも 
日本人の穀物からの食物繊維の摂取量は
年々減少傾向にあるので要注意である



穀物から食物繊維を摂ると
糖尿病や心血管疾患のリスク 
がん 脳卒中による死亡率が下がるが

野菜からの食物繊維の摂取では効果がない



したがって
白米を減らして
玄米や大麦などの茶色い穀物を
摂取すべきである

精製度が低く食物繊維を多く含む
全粒穀物 ホールグレイン 玄米
オーツ麦 ライ麦 大麦などを多く含むパン
などを もっと積極的に食べた方が良い


また
海藻は食物繊維を多く含み
糖質 脂質の吸収を抑え
肝での脂質合成を防ぐ

日本人の腸内細菌叢には
炭水化物の代謝遺伝子を持つ腸内細菌が多く



上述したように
海藻の食物繊維を分解できる腸内細菌は
日本人特有と言える

したがって
日本人は食物繊維や海藻をたくさん食べると
より恩恵が得られやすい



ということで
最後に積局的に食べるべき食材が紹介されます
<食べるべき食材>

*食物繊維が多い穀物

*大豆

*野菜・果物

*魚

*納豆 ヨーグルトなどの発酵食品


塩分に注意しながら和食を摂れば
これらの栄養素を効率的に摂取できるので

やはり日本人は
白米の食べ過ぎに気をつけながら
和食中心にするのが良いようですね


高橋医院