いよいよこの本の主役の
果糖が登場します

<安くてうまい果糖という毒>

安くてうまい果糖という毒について書かれたページの写真

果糖
食物の味をよくするために 
ほとんどすべての加工食品に
添加されている
甘さを与える安い糖質です

加工食品に多くの果糖が含まれていることを示す写真

@現代社会は砂糖漬け

現代社会は
糖分の大量消費を享受する
工業化してグローバル化した食習慣に
席巻されています

砂糖の消費量は 50年前の3倍に増え

砂糖の消費量の経時的急増を示すグラフ
1日の摂取総カロリーの
20~25%を占め

人は1日に
テイースプーン22杯分の
砂糖を食べています

このあたりは 
以前紹介した映画でも
詳しく描かれていました


砂糖は血糖値を上昇させ
インスリン分泌を促すので
肥満の原因になります

糖分は質的に
カロリーより危険なのです


@果糖はなぜ危険なのでしょう?

さて問題となる果糖の消費量も
100年前の5倍
30年前の2倍以上に
増えています 

そして同じ糖質でも 
ブドウ糖と果糖では代謝のされ方が
異なります

ブドウ糖と果糖の代謝のされ方の違いを示す図表

ブドウ糖は
20%が肝臓に行き 
残りは他の臓器で代謝されます

上述したように 血糖値が上がり 
インスリンが分泌され
脂肪細胞が増えて太ります

ブドウ糖は
肝臓ではグリコーゲンになり
貯蔵されますが
肝臓で余ったブドウ糖は
中性脂肪に変換されます


*果糖は肝臓に直接的に負荷を及ぼす

一方 果糖は
ほとんどが肝臓で代謝されるのです

肝臓ではグリコーゲンに変換されず
直接ミトコンドリアに入り 
アセチルCoAが過剰に生成されますが
ミトコンドリアは対処しきれず
パンクしてしまいます

そして余ったアセチルCoAは
脂肪になるのです

つまり 糖質でありながら
代謝的には
脂質と糖質の両方の
代謝的性質を併せ持っているのです

果糖が脂質と糖質の両方の代謝的性質を併せ持っていることを示す図

そして 
肝臓で炎症を引き起こし
インスリン抵抗性を誘導します


内臓脂肪を増やしやすい

果糖はブドウ糖より
内臓脂肪を増やしやすく
生活習慣病が発病する原因となります

果糖の摂取により内臓脂肪が増えることを示すグラフ

*糖化反応を起こしやすい

またタンパク質を糖化して
機能劣化を起こさせるメイラード反応
ブドウ糖より7倍速く起こさせます


果糖が糖化反応を起こしやすいことを示す図


さらに
果糖は依存性も引き起こします

果糖がいかに厄介か 
理解していただけたでしょうか?


<果糖の解毒薬>

そんな厄介な果糖を
“解毒する”方法があります

果糖の解毒法について書かれたページの写真

@まず食物繊維を多く摂取することです

食物繊維は
血糖値の上昇を緩やかにして
インスリンを急上昇させず 
脂肪を作らせません

そして
果糖が肝臓に行くスピードを
抑えるのです


食物繊維は 
穀物の精製過程で取り除かれてしまうので
パンや白米といった
精製された炭水化物には含まれません

ライ麦パン 玄米などの未精製穀物などに
多く含まれています

他の食物繊維を多く含む食物については
食物繊維の解説をご参照ください

また サプリで摂るのでは意味がなく 
丸ごと生の食物として摂る必要があると
言われています

果糖中毒から更生するプログラム 
 成功しているダイエットの共通点として

低糖 低果糖 低トランス脂肪酸

高食物繊維 高ビタミン 高ミネラル

*脂肪と炭水化物を 
 食物繊維と一緒に食べる

加工食品を避ける

といったことが挙げられています


@1日に15分間の運動

果糖中毒の解毒に運動が重要なことが
解説されています




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