やせたければ脂肪をたくさんとりなさい

筆者は次いで 
ワルモノにされてきた脂質
について説明します

<良い脂肪 悪い脂肪>

飽和脂肪酸コレステロールは 
ずっとワルモノ扱いされてきました

1970年代のアメリカで 
飽和脂肪酸が心臓病を引き起こすとされ
食事内容から脂肪を減らそうという指針が
長きにわたり続いてきましたが

*低脂肪食は
 心臓病のリスクも死亡率も下げない

*卵も飽和脂肪酸も全く関係ない

ということが明らかになり
脂肪悪玉説は現在では 全く否定されています

脂肪悪玉説が間違いであることを示す図


最近は 
脂質の質が重要と考えられています

たとえば 善玉の不飽和脂肪酸でも

一価不飽和脂肪酸
ナッツ アボガド オリーブ油 
肉 卵 バターなどに含まれ
心臓病のリスク低下と関連しています

ω3多価不飽和脂肪酸は  
EPA DHAなどの魚に含まれる脂で
抗炎症作用を有し 
中性脂肪を下げ
代謝スピードを上げます

ω6多価不飽和脂肪酸
リノール酸 
トウモロコシ くるみ 大豆 肉
精製植物油 マーガリン 
ファストフード 加工食品などに含まれますが
炎症を起こします

と 脂肪の質により その働きが異なります

そして 
ω3とω6のバランスが大切になります

ω3とω6のバランスについて説明する図

一方 
ファストフードや
大量に作られる揚げ物に
多く含まれるトランス脂肪酸
体重増加 心臓病のリスクにつながる
有害な脂で
摂取が規制され始めています


ということで

自然な食品に含まれる脂肪は
飽和脂肪酸も含めて
健康の脅威にはならず むしろ促進しますが

加工された脂肪 
加工食品に含まれる脂肪は
避けた方が良いといえます


ついで筆者は
日常の食生活で大量に摂取されている
穀物について解説します

<穀物の栄養価は極めて低い>

前述したように 
穀物が人類の食事に加わったのは
ごく最近のことですが
インスリンを分泌させる穀物は危険です

コーンフレーク ポテト 
精製パン クラッカーなどは
血糖値を急激に上げて
インスリンを分泌させますし

コーンフレーク ポテト 精製パン クラッカーなどの写真

糖の放出が早い
穀物ベースの食物 ジャガイモは
大量に食べられてしまう傾向があります

こうした食物をたくさん食べると

*インスリン抵抗性が起きる

*中性脂肪が増え脂肪肝を引き起こす

*炎症が誘導される

*酸化ストレスが増える

*タンパク質 脂質の糖化が増える

といった
これまで説明してきたような
さまざまな健康的な被害が生じます


反対に 低炭水化物食には

*インスリン感受性を上げる

*血圧を下げる

*中性脂肪を下げる

*HDL-Cを上げる

*ケトン体質になる

といった利点があります


食事で絶対に摂らなくてはならない
炭水化物の量は ゼロ

と筆者は極論します

このあたりは 
糖質制限ダイエットの解説をしたときに
勉強しましたね


<果糖は肥満の原因になる>

果糖中毒で
さんざんこき下ろされた果糖についても
言及されています

繰り返しになりますが

果糖は
血糖値 インスリンは上げませんが
直接肝臓に運ばれて そこで脂肪になります

中性脂肪を上げて
レプチン抵抗性を誘導し
インスリン抵抗性の誘導にも関わります

果糖の悪い点について説明する図

自然の果物に含まれるくらいの量なら 
問題はありませんが

果糖は人工甘味料や食品添加物に
大量に含まれているので
知らぬ間に摂っているのが危険です

また 人工甘味料は
体重増加を誘導するリスクがあります


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